(仮)恋の幻想曲
指された方向にはお城みついな立派な建物が聳えていた。
「なっ……これは…何?」
「俺達Sクラスの教室兼寮だ」
これだけ広い理由は何となく分かったけど豪華にする必要はあるのかな?
「おはよ、暦」
「きゃああっ」
ビビった。いきなり後ろからはビビる。
せめて男じゃない事を祈ろう。
「お、雛。おはよう」
「……あれ、この人誰?」
「………………うん。可愛い」
この世の者とは思えないぐらいの可愛いさ。甘いお菓子みたいにとろけそうな眼差しで見られたら反射的に抱き付いてしまいそう。
「話しただろ。姉の奈々生だ」
「………あぁ!初めまして、僕は西條 雛太だよ~」
「よろしく……って、男ぉぉ!!?」
いやいやいや。
男には見えない。艶々なお肌に可愛い容姿。しかも男が近付いただけで突飛ばしちゃうのに…