裏腹な彼との恋愛設計図
「……あれ、紗羽?」
「えっ──しょ、翔吾くん!?」
切れ長の目を丸くする彼は、私の同級生であり……
一応元カレの、金井翔吾(カナイ ショウゴ)くんだった。
会うのは何年ぶりだろう。
短い黒髪のヘアスタイルは昔から変わってないけど、雰囲気に少し落ち着きが出てきたかも。
「久しぶりじゃん。紗羽って職場ここだっけ?」
「最近転職したんだ。ていうか、びっくりしたー! なに、家建てるの?」
「おー、じじばばの家を建て替えることになってさ。親父と手分けして見積もり取ってるとこ」
「そうなんだ……!」
女ったらしでヤることしか頭にない最低男だけど、意外と家族想いなところもあるんだよね。
けなしているのか感心しているのか、複雑な心境で頷いていると、隣からコホンと咳払いが聞こえてくる。
いけない、柊さんがいるんだった!
恐る恐る振り向くと、彼はいつも通りなんだろうけどなんとなく怖い笑顔で私達を見ていた。
「お知り合いですか」
「そ、そうなんです! えっと、高校の時の同級生で……」
「そんな薄っぺらい関係じゃねーだろ」
私の言葉を遮った翔吾くんは、慣れた手つきで私の肩をぐいっと抱き寄せて言う。
「元恋人です、俺達」
「えっ──しょ、翔吾くん!?」
切れ長の目を丸くする彼は、私の同級生であり……
一応元カレの、金井翔吾(カナイ ショウゴ)くんだった。
会うのは何年ぶりだろう。
短い黒髪のヘアスタイルは昔から変わってないけど、雰囲気に少し落ち着きが出てきたかも。
「久しぶりじゃん。紗羽って職場ここだっけ?」
「最近転職したんだ。ていうか、びっくりしたー! なに、家建てるの?」
「おー、じじばばの家を建て替えることになってさ。親父と手分けして見積もり取ってるとこ」
「そうなんだ……!」
女ったらしでヤることしか頭にない最低男だけど、意外と家族想いなところもあるんだよね。
けなしているのか感心しているのか、複雑な心境で頷いていると、隣からコホンと咳払いが聞こえてくる。
いけない、柊さんがいるんだった!
恐る恐る振り向くと、彼はいつも通りなんだろうけどなんとなく怖い笑顔で私達を見ていた。
「お知り合いですか」
「そ、そうなんです! えっと、高校の時の同級生で……」
「そんな薄っぺらい関係じゃねーだろ」
私の言葉を遮った翔吾くんは、慣れた手つきで私の肩をぐいっと抱き寄せて言う。
「元恋人です、俺達」