裏腹な彼との恋愛設計図
「紗羽ちゃんが来るまで、私しか花のお手入れする人いなかったから助かるわ」
「あはは、私結構お花好きなんで」
前任のアシスタントさんも、私達以外のもう一人の女性社員も、花にはまったく興味がないらしい。
私は毎日話し掛けちゃうくらいなんだけど。
「今日もとっても綺麗だよ。宝石つけてるみたい」
水を浴びて、朝日をキラキラと反射させる青や紫の紫陽花に向かって、うふふと笑みをこぼしながら言うと。
「……イタイ女」
ぼそっと呟く声が聞こえ、バッと振り返った。
や、やっぱり。
そこにいたのは、こちらも朝日を受けてナチュラルショートの髪をマロン色に輝かせた、紫陽花以上に麗しい柊さん。
これで笑顔なら完璧なのに……!
「おはようございます、柊さん」
「一人でニヤつきながらぶつぶつ言ってると気味悪いぞ」
「す、すみません……。でもほら、植物って話し掛けると良く育つって言うから」
ぎこちない笑顔の私を冷めた目で一瞥した彼は、おもむろに紫陽花に手を伸ばし、その長い指で花をつつっとなぞる。
あぁ……その仕草さえも官能的に見えてしまうのはナゼなの?
「あはは、私結構お花好きなんで」
前任のアシスタントさんも、私達以外のもう一人の女性社員も、花にはまったく興味がないらしい。
私は毎日話し掛けちゃうくらいなんだけど。
「今日もとっても綺麗だよ。宝石つけてるみたい」
水を浴びて、朝日をキラキラと反射させる青や紫の紫陽花に向かって、うふふと笑みをこぼしながら言うと。
「……イタイ女」
ぼそっと呟く声が聞こえ、バッと振り返った。
や、やっぱり。
そこにいたのは、こちらも朝日を受けてナチュラルショートの髪をマロン色に輝かせた、紫陽花以上に麗しい柊さん。
これで笑顔なら完璧なのに……!
「おはようございます、柊さん」
「一人でニヤつきながらぶつぶつ言ってると気味悪いぞ」
「す、すみません……。でもほら、植物って話し掛けると良く育つって言うから」
ぎこちない笑顔の私を冷めた目で一瞥した彼は、おもむろに紫陽花に手を伸ばし、その長い指で花をつつっとなぞる。
あぁ……その仕草さえも官能的に見えてしまうのはナゼなの?