裏腹な彼との恋愛設計図
──同窓会。

そういえばそんな連絡が来てたっけ、と翔吾くんも思い出したように頷く。


「……きっと来ないよ、三好くんは」


今まで何回か同窓会はあったけど、一度も来たことはないし。

メニューに載った美味しそうなパフェやケーキに目を奪われる私に、朝海は試すように言う。


「わかんないわよ。今回は同学年全員を集めた大きな会だし、もしかしたらってこともあるかも」


大人になった三好くんを勝手に想像して、ほんの少し心が揺れる。けれど。


「もし来たとしても、特別な話をすることはないよ。今はもう、柊さんのことだけが好きだって、自信持って言えるし」


記憶の中の三好くんの残像はだいぶ薄くなってきた。正直、もう顔はハッキリとは思い出せない。

それくらい、柊さんに対する想いが強くなっているのだと思う。

迷いのない私の言葉に、朝海は納得したように笑って頷いた。


「そっか。じゃあ紗羽の新しい恋がうまくいくように願って、パーッとデザート食べよ! もちろん翔吾のおごりで」

「はぁー? その代わりにヤらせてくれんならいいけど」

「ほんと最っ低ー」


笑い合う私達は、高校時代の思い出話を交えながら、日付が変わるまで飲み明かしたのだった。




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