裏腹な彼との恋愛設計図
がはは、と笑う社長に曖昧な返事を返す私。
斜め前のデスクで気怠げに頬杖をついたまま、ぴくりと片眉を上げる色男さんから思わず目を逸らした。
「私も古賀ちゃんより隼人くんの方が絶対ビジュアル的にいいと思うわ」
「失礼過ぎるぞ島津!」
私の向かい側のデスクに座る美人な女性の一言に、古賀さんのツッコミが炸裂する。
彼女は島津 絵梨子(シマヅ エリコ)さん。我が社唯一の女性設計士だ。
「来月が楽しみね~」
「絵梨子さん、そういうこと言うとアイツがまた調子に乗りそうなんでやめてください」
絵梨子さんの隣である柊さんが、私に冷たい視線を向けながら言った。
ギクリとする私と柊さんを不思議そうに交互に見て、“何かあったの?”とでも言うように首をかしげる絵梨子さん。
私は終始苦笑いするしかない。
そんな私達のやり取りには気付いていない社長は、次の用件を話し始める。
お客様との打ち合わせがニ件、引き渡し後のお宅の点検に地鎮祭……今日も忙しくなりそう。
「じゃあ皆、今日もよろしく」
「はい」
こうして、ミライトホームの賑やかな一日が始まりを告げた。
斜め前のデスクで気怠げに頬杖をついたまま、ぴくりと片眉を上げる色男さんから思わず目を逸らした。
「私も古賀ちゃんより隼人くんの方が絶対ビジュアル的にいいと思うわ」
「失礼過ぎるぞ島津!」
私の向かい側のデスクに座る美人な女性の一言に、古賀さんのツッコミが炸裂する。
彼女は島津 絵梨子(シマヅ エリコ)さん。我が社唯一の女性設計士だ。
「来月が楽しみね~」
「絵梨子さん、そういうこと言うとアイツがまた調子に乗りそうなんでやめてください」
絵梨子さんの隣である柊さんが、私に冷たい視線を向けながら言った。
ギクリとする私と柊さんを不思議そうに交互に見て、“何かあったの?”とでも言うように首をかしげる絵梨子さん。
私は終始苦笑いするしかない。
そんな私達のやり取りには気付いていない社長は、次の用件を話し始める。
お客様との打ち合わせがニ件、引き渡し後のお宅の点検に地鎮祭……今日も忙しくなりそう。
「じゃあ皆、今日もよろしく」
「はい」
こうして、ミライトホームの賑やかな一日が始まりを告げた。