裏腹な彼との恋愛設計図
「注文決まったらボタン押して呼んでね。入る時はちゃんとノックするからご安心を」
急に意識してしまい、心臓が早鐘を打ち始める私に、店員さんは意味ありげな笑みを浮かべて言った。
いやいや、私達そういう目的でここへ来たわけじゃないから!
ホールへ戻る彼を恨めしげに見ていると、柊さんはソファーの奥に座り、さっそくドリンクのメニューをこちらに置いてくれる。
私もどぎまぎしながら、少し距離を空けて腰を下ろした。
「ここなら邪魔されねーだろ」
「あ、はい、そうですね……!」
でもこんな個室に二人きりなんて、めちゃくちゃ緊張するんですが!
そんな私とは正反対に、いつも通りのクールさを保つ柊さんは、お互いのお酒と前菜を適当に頼んでくれた。
さっきの彼が、すぐにビールとスプモーニを持ってきて、余計なことは言わず笑みだけ残して去っていく。
「あの人はお友達ですか?」
「あぁ、昔からの付き合いだ」
やっぱりそうなのね。
そういえば、柊さんの交遊関係とかまったく知らないし、友達がいるのかどうか疑ってしまうくらい、彼の私生活は見えなかった。
ちゃんと友達もいるよね、そりゃあ……。
急に意識してしまい、心臓が早鐘を打ち始める私に、店員さんは意味ありげな笑みを浮かべて言った。
いやいや、私達そういう目的でここへ来たわけじゃないから!
ホールへ戻る彼を恨めしげに見ていると、柊さんはソファーの奥に座り、さっそくドリンクのメニューをこちらに置いてくれる。
私もどぎまぎしながら、少し距離を空けて腰を下ろした。
「ここなら邪魔されねーだろ」
「あ、はい、そうですね……!」
でもこんな個室に二人きりなんて、めちゃくちゃ緊張するんですが!
そんな私とは正反対に、いつも通りのクールさを保つ柊さんは、お互いのお酒と前菜を適当に頼んでくれた。
さっきの彼が、すぐにビールとスプモーニを持ってきて、余計なことは言わず笑みだけ残して去っていく。
「あの人はお友達ですか?」
「あぁ、昔からの付き合いだ」
やっぱりそうなのね。
そういえば、柊さんの交遊関係とかまったく知らないし、友達がいるのかどうか疑ってしまうくらい、彼の私生活は見えなかった。
ちゃんと友達もいるよね、そりゃあ……。