裏腹な彼との恋愛設計図
「お前、俺に友達がいないと思ってただろ」

「へっ!?」


見事に言い当てられて、声が裏返ってしまった。

柊さんは特に気にした様子もなく、ビールをぐいっと喉に流し込む。


「少ないけど俺にだっているよ。……けど、まぁ無理もないか。高校の時はあんなだし」


わずかに嘲笑する彼を見て、本当にこの人は三好くんなんだ、と改めて思う。

でも、あの頃の彼と今の彼がなかなか結び付かなくて、やっぱりまだ信じられない気持ちが大きい。


「つーか、敬語やめれば? 歳一つしか変わらないんだし、同級生なんだから」

「まだ、急には無理ですよ……」


彼の発言は、私達以外には矛盾したことに思えるだろう。

私だって、どうして彼が同じクラスで一緒に授業を受けていたのかわからない。


「……柊さん、年齢詐称したりしてませんよね?」

「そんなグラビアアイドルみてーなことするかアホ」

「ですよね」


あぁ、キレのあるツッコミと、スプモーニのグレープフルーツの酸味が清々しい……。

サラダとチーズ焼きが運ばれてきて、とりあえず私が取り分けていると、彼は静かに口を開く。

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