裏腹な彼との恋愛設計図
「……だから、会いたくなかったんだよ」
一度タガが外れたら、こんなふうにお前を求めてしまうのがわかっていたから。
コントロールが効かず、自分が自分じゃなくなるような感覚は、事故直後に感じたそれと似ているような気がして少し怖れていた。
でも今は、このまま突っ走りたい衝動に駆られている。
過去のことはどうでもいい。今はただ、目の前の彼女が欲しい──。
いつもとは違う髪型も、露出度が高い今日のパーティードレス姿も、無性に欲求を掻き立てる。
白い首筋に唇を這わせ、太ももに手を滑らせ。
ソファーに押し倒す勢いで、貪るように唇を重ね合わせていた。
──その時、俺の理性を引き戻したのは母親からの電話。
感謝するべきなのか、恨むべきか。
あれほどまでに高ぶっていた欲求は、冷水を浴びせられたように急激に冷めていった。
またいつものどうでもいい世間話か……と思ったのだが、今日は少し様子が違う。
いつもなら、留守電を残すだけで何度も掛けてきたりはしない。なのに今日は、俺に“出てくれ”と訴えるように鳴り続けていた。
一度タガが外れたら、こんなふうにお前を求めてしまうのがわかっていたから。
コントロールが効かず、自分が自分じゃなくなるような感覚は、事故直後に感じたそれと似ているような気がして少し怖れていた。
でも今は、このまま突っ走りたい衝動に駆られている。
過去のことはどうでもいい。今はただ、目の前の彼女が欲しい──。
いつもとは違う髪型も、露出度が高い今日のパーティードレス姿も、無性に欲求を掻き立てる。
白い首筋に唇を這わせ、太ももに手を滑らせ。
ソファーに押し倒す勢いで、貪るように唇を重ね合わせていた。
──その時、俺の理性を引き戻したのは母親からの電話。
感謝するべきなのか、恨むべきか。
あれほどまでに高ぶっていた欲求は、冷水を浴びせられたように急激に冷めていった。
またいつものどうでもいい世間話か……と思ったのだが、今日は少し様子が違う。
いつもなら、留守電を残すだけで何度も掛けてきたりはしない。なのに今日は、俺に“出てくれ”と訴えるように鳴り続けていた。