裏腹な彼との恋愛設計図
目をしばたたかせて硬直すること数秒、私達の個室の横を通るお客さんの声にはっとして口を開く。
「それって、デート……ってこと?」
「そう思ってもらえれば」
「矢城くん、私のこと──」
好きなの?
なんて、自分で聞くのは恥ずかし過ぎて言葉を濁すと、矢城くんはみるみる顔を赤らめて目を逸らした。
なに、そのあからさまな反応。可愛いんですけど。
そんなふうにされると、私まで照れてしまう。
「うそ……まだ会って二ヶ月も経たないのに」
「一目惚れに月日は関係ないでしょ」
私と目を合わせないまま、だけどきっぱりと言う矢城くんに、ドキンと胸が高鳴る。
うわ……照れてるかと思いきや、“一目惚れ”だなんてストレートに!
M気質な私だけど、直球で来られるのも決して嫌いじゃない。
ていうか、こんな可愛らしい年下の男のコに好意を抱かれたことなんてないから、素直に嬉しい。
「……そう、だからまだ、お互い何も知らないじゃないですか」
「そう、だね……」
「俺はもっと紗羽さんのこと知りたいし、俺のことも知ってもらいたいんです」
「それって、デート……ってこと?」
「そう思ってもらえれば」
「矢城くん、私のこと──」
好きなの?
なんて、自分で聞くのは恥ずかし過ぎて言葉を濁すと、矢城くんはみるみる顔を赤らめて目を逸らした。
なに、そのあからさまな反応。可愛いんですけど。
そんなふうにされると、私まで照れてしまう。
「うそ……まだ会って二ヶ月も経たないのに」
「一目惚れに月日は関係ないでしょ」
私と目を合わせないまま、だけどきっぱりと言う矢城くんに、ドキンと胸が高鳴る。
うわ……照れてるかと思いきや、“一目惚れ”だなんてストレートに!
M気質な私だけど、直球で来られるのも決して嫌いじゃない。
ていうか、こんな可愛らしい年下の男のコに好意を抱かれたことなんてないから、素直に嬉しい。
「……そう、だからまだ、お互い何も知らないじゃないですか」
「そう、だね……」
「俺はもっと紗羽さんのこと知りたいし、俺のことも知ってもらいたいんです」