裏腹な彼との恋愛設計図
「私、映画見てる間、ずっと違うこと考えてた。違う人のことを……」
おかしいよね。一瞬見ただけの彼のことが、いつまでも頭から離れないなんて。
これじゃまるで──。
「さっきからもしかしてって思ってたけど……
紗羽さん、柊さんのこと……好きなんですか?」
驚きを隠せないというように、軽く目を開いている矢城くん。
私も同じような顔になっているに違いない。
「……私が、柊さんを好き……?」
もう一度自分で呟いてぽかんとする私に、矢城くんは困惑した表情で目をしばたたかせる。
「自覚ナシ、ですか?」
「だって、そんなんじゃないと思ってたから……今の今まで」
ていうか、今も信じられない。
私、柊さんに恋してるの? あの意地悪で冷たいドSな先輩に?
信じられないけど、そう考えれば納得がいく。
三好くんのことを忘れられそうなのも、矢城くんとデートすることになって感じてた正体不明の違和感も。
全部、私が柊さんのことを好きなせいだって──。
おかしいよね。一瞬見ただけの彼のことが、いつまでも頭から離れないなんて。
これじゃまるで──。
「さっきからもしかしてって思ってたけど……
紗羽さん、柊さんのこと……好きなんですか?」
驚きを隠せないというように、軽く目を開いている矢城くん。
私も同じような顔になっているに違いない。
「……私が、柊さんを好き……?」
もう一度自分で呟いてぽかんとする私に、矢城くんは困惑した表情で目をしばたたかせる。
「自覚ナシ、ですか?」
「だって、そんなんじゃないと思ってたから……今の今まで」
ていうか、今も信じられない。
私、柊さんに恋してるの? あの意地悪で冷たいドSな先輩に?
信じられないけど、そう考えれば納得がいく。
三好くんのことを忘れられそうなのも、矢城くんとデートすることになって感じてた正体不明の違和感も。
全部、私が柊さんのことを好きなせいだって──。