海ホタル
ポケットに130円。
飲み屋街の外れの路地を、1人歩いていた。
少し先の自動販売機に目をやる。
白い光を放ち、真っ黒な路地に1つ。
寂しそうに光っていた。
飲み屋街にある販売機よりも、不思議と光って見えた。
小さい頃は飲みたいものを飲み、食べたいものを食べた。
父の事業が成功してる頃なんか、ありとあらゆる
モノを、幼い私は好んでよく口にした。
だが今じゃあの父も、借金だらけで歯磨き粉工場に働くただのおじさん。
人の人生はいつどうなるのか分からない。
飲み屋街の外れの路地を、1人歩いていた。
少し先の自動販売機に目をやる。
白い光を放ち、真っ黒な路地に1つ。
寂しそうに光っていた。
飲み屋街にある販売機よりも、不思議と光って見えた。
小さい頃は飲みたいものを飲み、食べたいものを食べた。
父の事業が成功してる頃なんか、ありとあらゆる
モノを、幼い私は好んでよく口にした。
だが今じゃあの父も、借金だらけで歯磨き粉工場に働くただのおじさん。
人の人生はいつどうなるのか分からない。