海ホタル
そっと、香水の匂いが私から離れて、彼が女子高生って目からこんなに汗かくんだと、また笑った。

彼の服があたしの涙でぐしょぐしょになっていて、

その姿を見て
もう他人にはなれないのだと気づいた。





いいや、

あの日から
この瞳にであった日から



他人という世で1番複雑な関係を
神様はいとも簡単に断ち切ってしまったのだと今更気づいた。
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