秘密
でも.........葉山って名前...。

どこかで聞いたことがあるような。
懐かしいような知らないような。

まぁ、いいか。


そういえば、今日は病院に行く日だった。

僕は中学生の頃事故をしたらしい。
結構な重症で生死の境をさまよったらしいのだ。
母いわく。


正直僕は、よく覚えていないのだが。




「小日向 翠斗さーん」

看護師に呼ばれ、診察室に入る。

「翠斗くん、久しぶりだねぇ」

こんな風に僕のことを下の名前で呼ぶのは、こいつくらいだ。

横瀬 凪流(よこせ なる)

女みたいな名前だが、男だ。

「お久しぶりです。」

「相変わらず堅いねぇ。もっと笑えばモテるだろうに。」

「先生みたいにはなりたくないんで!」

こいつは、女たらしで有名な医者なのだ。

「はっはっはっ、モテ男は辛いぜ」

「そんなことはいいから、はやく結果!」

「そんな焦らなくても、今回も異常なし!」
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