秘密
「こんにちは!」
あれからというもの、葉山という転入生は、よくこの美術準備室に来るようになった。
「君は、クラスに友達はいないのですか?」
「うーん、転入生だし?いらないかなーって」
「そうですか。」
「先生はさ、恋人とかっていたりすんの?」
「僕ですか?関係ないでしょう。」
「あー、隠すってことはいるんだ!」
「いや、いないですよ。」
「えーほんとにー?」
「はい。生まれてこのかた一度もお付き合いというものはした事がありません。」
「え...」
「なんですか?引いたんですか?」
「いや、そうじゃなくて、」
「なんですか」
「いや、ほんとに覚えてないんだなーって」
「何言ってるんですか?」
「ううん、なんでもない!忘れて!また明日ね!」
覚えてない...?
どうゆうことだ。