彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




安心する私をよそに、目の前で停止したヤンキー達が舌打ちしながら文句を言う。



「コラぁ!!お前、聞いてんのか!?返事しろや!」

「おい、コイツ失神してんじゃねぇの!?」

「ぎゃははっは!無理ねぇーよ!俺ら特攻隊が特攻かけ・・・!?」



絡んできたのは3名。

でも、私の特攻服を見て言葉を失う。





「・・・・え?えっ!?龍星軍!?」

「う、嘘だろう!?あの真田さん率いる悪の組織!?」

「いや待て!4代目ってあるぞ!?まさかコイツ~!?」





瑞希お兄ちゃんを悪と言い放った男達が、声をそろえて叫ぶ。






「「「真田瑞希さんの実弟で、外道のジャック・フロストの異名を持つ4代目龍星軍総長の凛道蓮!?」」」


「誰が外道ですか?」





〔★評判はひどかった★〕




「デマが流れてますが、僕、とても無害な人間なんですけど?なんで、外道をつけられなきゃならないんですか?」



「うわあああああ!しゃべった!ジャックフロストがしゃべった!」

「やべー!毒蝮を半殺しにして警察病院へ送ったんだろう!?ガチで、ゲスイじゃんか!」

「おい!大変だ!あの凛道蓮が現れたー!!」


「あ、ちょっと!?」


「うお!?来るな!うつるだろうが!?」


「なにがです!?」



そう言いながら、器用に単車でバックする3名。

さっきとは違う意味の嫌な顔で離れていく。




〔★凛は感染症扱いだった★〕




「コラー!さっきから失礼ですよ!?」

「どうした!?なんで止まってんだ!?」



苦情を言う私と、野太い声が重なる。



「あ。」



見れば、モヒカン頭の大男がいた。





「わ!?大きい・・・・!」

「な!?小さいな、オイ!?」





私と正反対の体格の男が現れた。



< 1,005 / 1,276 >

この作品をシェア

pagetop