彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)
安心する私をよそに、目の前で停止したヤンキー達が舌打ちしながら文句を言う。
「コラぁ!!お前、聞いてんのか!?返事しろや!」
「おい、コイツ失神してんじゃねぇの!?」
「ぎゃははっは!無理ねぇーよ!俺ら特攻隊が特攻かけ・・・!?」
絡んできたのは3名。
でも、私の特攻服を見て言葉を失う。
「・・・・え?えっ!?龍星軍!?」
「う、嘘だろう!?あの真田さん率いる悪の組織!?」
「いや待て!4代目ってあるぞ!?まさかコイツ~!?」
瑞希お兄ちゃんを悪と言い放った男達が、声をそろえて叫ぶ。
「「「真田瑞希さんの実弟で、外道のジャック・フロストの異名を持つ4代目龍星軍総長の凛道蓮!?」」」
「誰が外道ですか?」
〔★評判はひどかった★〕
「デマが流れてますが、僕、とても無害な人間なんですけど?なんで、外道をつけられなきゃならないんですか?」
「うわあああああ!しゃべった!ジャックフロストがしゃべった!」
「やべー!毒蝮を半殺しにして警察病院へ送ったんだろう!?ガチで、ゲスイじゃんか!」
「おい!大変だ!あの凛道蓮が現れたー!!」
「あ、ちょっと!?」
「うお!?来るな!うつるだろうが!?」
「なにがです!?」
そう言いながら、器用に単車でバックする3名。
さっきとは違う意味の嫌な顔で離れていく。
〔★凛は感染症扱いだった★〕
「コラー!さっきから失礼ですよ!?」
「どうした!?なんで止まってんだ!?」
苦情を言う私と、野太い声が重なる。
「あ。」
見れば、モヒカン頭の大男がいた。
「わ!?大きい・・・・!」
「な!?小さいな、オイ!?」
私と正反対の体格の男が現れた。