彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)
「コラ、4代目!元気ないぞ!?気合入れろ、気合!」
「す、すみません!頑張ります!」
「ビビんなって。俺らオメーの黒子だから、命じてくれればいいからよ。」
「め、命じる!?」
「そう!凛の号令で動くからさ~」
聞き返せば、嬉しそうに答える瑞希お兄ちゃん。
「このまま単車かっ飛ばして、ゴールまで行くよな、凛?」
「なんなら、また襲ってくるかもしれねぇ、他の族やポリ達をぶっ潰せでもいいぞ?凛たん?」
「凛ちゃんのお願いなら、あたし叶えてあげちゃうわ~まぁ、逃げ切るのが一番楽だけどねー?」
「今回ばかりは逃げるが勝ちだ、凛道。ただし、はむかう輩は消してやろう。」
「わはははははは!凛助、なんなら、俺様が皆殺―――――――――!?」
「――――――凛はどうしたい?」
一番、血なまぐさいことを言いかけた百鬼の言葉を大声でさえぎる瑞希お兄ちゃん。
そして笑顔で、再び私に問いかける。
「どうする、凛?いや・・・4代目龍星軍総長?」
「僕は・・・・・」
出来れば、面倒はごめん。
喧嘩とか、争いとは嫌。
瑞希お兄ちゃんと、このまま密着していたい。
正直、後ろに乗ってる方が、瑞希お兄ちゃんとの距離も近いから―――――
「このまま、ゴールまで飛ばしてください、1号さん!」
自分の感情を優先した。
〔★恋愛感情だった★〕
「それが望みか?」
ファイナルアンサーをかけてくる瑞希お兄ちゃん。
迷うことなく言い切った。
「邪魔してくる奴だけ、俺が倒します。なのであなた方は、俺が命じるままに走ってください!」
少し・・・・言い方が偉そうだったかもしれないと思った。
でも、なんとなく、そういう雰囲気だったので、重いっ切っていえば――――――――
「了解。わが君のお気に召すままに。」
「―――――――――――!!?」
(ぎゃあああああああああああああああ!!?)
目を細め、どこか誘惑するような表情で私に言う瑞希お兄ちゃん。
(わがぎみって・・・!?え!?えっ!?ええ!?)
怒ってる様子はなく、逆に、楽しそうにしていた。
それで余計に、顔が熱くなる。