彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)


仲間の反応に、瑞希お兄ちゃんもさらに顔をしかめた。




「んだよ、烈司、皇助!オメーらも、伊織の肩持つのかよ・・・!?」

「そうじゃねぇ。オメーが心配だからだ。」




そう言いながら、烈司さんは瑞希お兄ちゃんへと近づく。





「伊織の気持ちがわからねぇのか?オメーだけじゃなく、凛たんのためを思って意地悪く言ってるだけだぞ?」

「なんだそりゃあ!?オメーら、俺をお姫様かなんかとでも思ってんのか!?」




カッと顔を赤くすると、烈司さんの胸ぐらを掴む瑞希お兄ちゃん。




「俺は、守ってもらわなきゃならないぐれー弱いって言いてぇのかっ!?」

「み、瑞希お兄ちゃん!?」

「おい、やめろ!」

「黙れ!オメーも無責任なんだよ、皇助!」




それを百鬼が止めに入れば、今度は彼に食って掛かる瑞希お兄ちゃん。





「素人で、なにもわからねぇ凛を、リングの上にあげやがって!ただの恩返しに来たってだけなら、伊織もうるさく言わなかったのによー!」

「あんだと~!?俺様に文句があんのかよ!?」

「だから今、ややこしくなってんだろう、この筋肉馬鹿が!」

「なによオメー・・・今度は俺様に八つ当たりしよーってんのか・・・!?」


「あわわわ・・・!」





今度は、百鬼と瑞希お兄ちゃんがにらみ合う。

私でもわかるヤバい空気。



(ほ、本当に喧嘩しそうになってる・・・!?)




〔★一触即発事態に陥った(おちいった)★〕




選手交代。

烈司さんの胸元を掴んだまま、百鬼と険悪になる瑞希お兄ちゃん。




(とめなきゃ!喧嘩させちゃだめ!)




不本意ながら、元はと言えば、私が原因。

そもそも、争い事は好きじゃない。




(起きる前に防がなきゃ!)




「瑞希お兄ちゃん、烈司さん、百鬼さんも!!やめ・・・!」

「やめろ、お前ら!」





そう思って待ったをかけようとしたけど。

そんな私の声をかき消すように、制止の声が上がる。







「獅子島さん!?」




私が言い切る前に、獅子島さんが止めに入ってくれた。



< 140 / 1,276 >

この作品をシェア

pagetop