彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「そうと決まれば、話が早いな・・・凛!」

「はぁーい、なんでしょうか?瑞希お兄ちゃーん?」




最初の頃のような可愛い調子で言う瑞希お兄ちゃんに、ウキウキしながら返事する。

そしたら言われた。





「オメーを『龍星軍』の4代目にした以上、ハンパハさせない!」

「はい!頑張ります!」




期待に答えたくて、うなずいた。




「よく言った!」




褒められた。



きゃっほー!!




「そんじゃあ、早速、レッスン開始だ!」

「はい!レッスンで・・・・え!?」




それで、高まってテンションも止まった。





「レッスン?」





ヤンキーとは無縁そうな単語。

聞き返せば、キラキラ顔で言われた。





「凛には、脱・シロートをしてもらう!」

「脱??」

「おう!オメー単車も乗れないし、ヤンキーの常識も知らないだろう?メンチってどうするかわかるか??」

「え??メ、メンチカツ??」

「凛・・・」



「「「「やっぱりなー」」」」




私の返事に、瑞希お兄ちゃんはがっかりする。

同時に、4人のお兄さん方が私を取り囲む。




「喧嘩の腕は問題ないが・・・このままじゃダメだな~!」

「え?」


「皇助にダメだと言われるんだから、相当だな。いろいろ覚えてもらわないとな。」

「えっ?」


「きゃは!あたし達の手で、凛ちゃんをプロデュースしちゃいましょうー!」

「ええ!?」


「俺らがオメーを、立派なヤンキーに育ててやるからな?」

「あの、みなさん・・・!?」




(それは一体どういう意味・・・!?)




「安心しろよ、凛。」


「瑞希お兄ちゃん・・・!?」




意味が理解できなくて、助けを求めて彼を見た。

愛する人は、胸を張りながら言った。



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