彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)


「要は、凛たんが単車を乗りこなしてれば、合格なんだろう?」

「無論。」

「そりゃあ、そうだけど・・・」

「そういうわけだ、凛たん。こいつらを仲良くするためにも~・・・わかってるよなー凛たーん?」

「え!?」




ウィンクしながら、私に話を振る烈司さん。




「あ・・・つまり、バイクの腕前を披露するってことですかね・・・?」

「ピンポン、ピンポーン!凛ちゃん大正解っ!」

「わははははは!わかってんなら、さっさと瑞希号に乗れ!乗れ!!」

「モ、モニカちゃん!百鬼さん!」

「だーかーら!俺の単車に変な名前つけるなよー!!」





こうして、私は先輩方5人に、どこまで単車を扱えるようになったか、見せることになったのです。







ブロロロロン!ブローン!!



最初は基本操作。

バイクのエンジンをかけて走る。




「ふむ、10点満点中10点か。」

「ありがとうございます、獅子島さん!」

「コラ、伊織!百点満点中にしろ!」

「3ケタにすると、細かく数字を出さんといかん。面倒だから断る、瑞希。」

「だったら、細かくならないようにつけろよ!」

「ま、まあまあ!僕は気にしてませんよ、瑞希お兄ちゃん!」





エンジンがかかったところで、直進の走行と停止の操作。





「うむ、10点満点中10点だな。」

「ふむ、10点満点中10点か。」

「ありがとうございます、獅子島さん!」

「そうやって素直にお礼を言う凛ちゃんは、花丸百点よー!」

「発情するな、モニカ。その点では貴様はマイナス10点だ。」

「あんですって!?無愛想のイオリンよりましでしょー!?」

「落ち着いて!僕的には、モニカちゃんも花丸百点ですから!」





進んで止まるができたところで、止めたバイクを寝かし、持ち上げられるか試す。

力任せで起こすんじゃなくて、『テコの原理』を利用するらしい。


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