彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)
◆神様お願い!LOVEはキャッチで、危険はリリースで!!
ラブイベントは、突然発生する。
「凛、今夜泊まれよ。」
「え?」
瑞希お兄ちゃんからの誘いは、いきなりだった。
「泊まれ!?」
天変地異のような現象。
〔☆良い子のためのワンポイント解説☆〕
天変地異:自然災害や、変わった出来事のことを言うんだよん♪
「と、ととと!?」
(泊まれと!?)
そう言われたのは、『凛が瑞希をバイクに乗せて事故らなかった記念パーティー』の後だった。
その時、モニカちゃんはカンナさんを送り届けるために出かけ、獅子島さんは今日の出来事の後始末をすると言って席をはずし、みんなの単車の調子を見てくると烈司さんがガレージに消え、百鬼がトイレに行っており、私は瑞希お兄ちゃんと嬉しい二人っきり状態だった。
「うぃ~~~!まだ飲めるぅー!」
「もうダメですよ、瑞希お兄ちゃん!」
彼を介抱しながら片付けをしていたら言われた。
「凛・・・今夜、俺ん家泊まれ。」
「ええっ!!?」
トロンとした目で言われる。
その表情に愛しさを感じつつも、我にかえる。
(泊まれっ!!?)
耳に届いた単語が、私の動きを止めた。
焦る心で、戸惑う頭で、その言葉の解読作業にかかる。
(泊まるって、瑞希お兄ちゃんの家だよね?)
相手は、片思い中のお方。
(好きな人の家に泊まれるってこといだよね・・・!?)
「わ・・・ぼ、僕が、瑞希お兄ちゃんの家にお泊りするってことですか!?」
「うん!ベットで寝かせてやるぞぉ~」
「ベットイン!!?」
瑞希お兄ちゃんの返事で、いろんな妄想が頭を駆け抜ける。