彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)
(ヤバい!やった!これ大チャンスだよ!!上手くいけば~~~~!)
「凛、着替えここにおいて・・・」
「あ!?見ないで!」
「え!?凛、お前その胸・・・!?女の子だったのか!?」
「ご、ごめんなさい!僕・・・いいえ、私・・・本当は女の子で・・・」
「ええ!?なんてことだっ!俺は、凛を男だと誤解したばかりか、4代目にまで指名しちまったのか!?」
「すみません!瑞希お兄ちゃん!私、言い出せなくて・・・お叱りなら何でも受けます!」
「ばか!凛にそんなことできるわけねぇだろう!?」
「ですが、私はあなたをだまして・・・!」
「男でも女でも、可愛いい凛が大事なのは変わりない。いや・・・変わらないは、嘘になるな。」
「瑞希お兄ちゃん?」
「たった今俺は、オメーに心奪われちまった!凛、俺の嫁になれ!」
「ええ!?私を妻に!?」
「おう、愛してるぜ、凛!オメーが16歳になったら、婚姻届けを出しに行こう!」
「嬉しい!幼な妻は女子高生!愛してます、ダーリン!」
「俺もだぜ、ハニー!」
(きゃああ~~~~~なーんてこともあるかもっ!!)
〔★かなりご都合主義の妄想だった★〕
(泊まるってことは、2人の距離を一気に縮める最高の手段!)
しかも、泊まれと誘ってもらえることが、どれだけすごいことか。
(今夜は何か起こるかもー!?)
そこまで考えて、私は気づく。
「・・・ん?今夜?」
「ふふふ~~そーだぞぉ~凛は、今夜俺の家に泊まるんだぁ~」
「それって・・・・・今日ってことですか?」
今夜と言ったから、そうだと思うけど・・・
「うん♪今夜、一緒に寝て、明日朝ご飯食べようなぁ~!?」
「そ、それは・・・!」
無理です。
(泊まりたいけど、今夜は無理だよ!!だって、ここに来るために内緒で家を抜け出してきてるんだよ!?)
意味を理解した瞬間、どうにもならない壁に激突した。