彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)
「だ、大丈夫ですよ~瑞希お兄ちゃん!俺、意外と頑丈(がんじょう)ですから。」
「凛・・・俺の部屋で寝ればいいからなぁ~?着替えも貸してやっから・・・」
「そうですか。それはありが・・・・はああああああ!?」
(俺の部屋って、ええ!?)
「瑞希お兄ちゃんの部屋に泊めてくれるつもりだったんですか!!?」
「着替え、ジャージあるから・・・」
「てか、ええ!?泊まれないって言ってるのに、ジャージ!?寝間着はジャージですか!?」
〔★完全に、泊まる前提で話が出来上がっていた★〕
(どうしよう!一度はあきらめたけど・・・・・こんなおいしいチャンス、二度とないかもしれない・・・!!)
最初は、酔っ払っているからと思っていた。
でも、ここまで具体的な話をされたらーーーー!!
(断りにくいし、断りたくないよー!どうしよう!?)
〔★凛は迷い始めた★〕
(ここで問題なのは、お母さん達と私を狙うヤンキー&おまわりさんよね?)
私は考えた。
(私のために、朝まで宴会をするって言われて、今夜は帰さないって言われた時点で、帰りは始発に変更してた。着替えは、ヤンキー&おまわりさんに気をつければ何とかなる・・・見つかったら、全部おしまいだから、始発に間に合わなくてもそれは仕方ないよ・・・!)
どうするべきか。
(部屋には鍵をかけてるから、中に入られることはない。明日は休みで、テストが終わったばかりだから、お昼まで部屋で寝ていても怒られない・・・。もし仮に、家に入る前にお母さんに見つかったとしても、『ジョギングしてた』って言いきればいいわよ!)
どうすれば、瑞希お兄ちゃんの気持ちにこたえられるか。
〔★どちらかといえば、凛の希望である★〕