彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)
「ただでさえ、皇助のまがまがしさが、こもってるバイクなんだしよ!」
「そもそも、凛道に渡す前に、生産者の皇助がやっておけばよかっただけの話だ。」
「気配り足りないわねぇ~手間がかかるってのに!」
「コラコラ!誰が魔のアイテムだッ!?気遣いがないだ!?」
「あの、そこまでおっしゃらなくても~」
〔★ボロクソな言い方だった★〕
「つーことで、凛!バイクと一緒にお祓いだからな!?いいな?」
「そう言って頂けるなら、お受けします。ありがとうございます。ですが・・・」
「なんだ?なんか、言いたいことあるか?」
「はい。」
言いたいというか、聞きたいことがあったので聞いた。
「バイクを作ってくれたのは、百鬼さんですよね?段取りで言えば、百鬼さんに聞くところを、どうして烈司さんに聞いたんですか?」
「ああ、烈司の方が詳しいからだよ。」
「瑞希たん、大正解♪。」
私の質問に、にっこりと瑞希お兄ちゃんが笑い、にやりと烈司さんがほほ笑む。
「え?烈司さんの方が、詳しいんですか・・・・?」
「おう!こいつ、そういうの好きだから!そういうわけだから、烈司!話しつけてくれよ!俺、凛と一緒に単車のお祓いするからさ~!」
「はいはい、かしこまりました。ご主人様。知り合いの神社、紹介してやるから。」
「サンキューな!良かったなぁ~凛!?」
「あ、ありがとうございます、烈司さん・・・!」
(へー・・・・烈司さんて、スピリチュアル系が好きなんだ・・・)
〔★また1つ、先輩の意外な一面を凛は知った★〕
「瑞希や他の奴はしぶとく出来てるからいいけど、凛たんはガラス細工みてぇだからな~よしよし。」
「あ。」
タバコのにおいを漂わせながら、私の頭を撫でながら笑う烈司さん。
「オイ、しぶといってなんだ烈司!?」
「つーか、凛ちゃんにお触りしてんじゃないわよ!?」
「あ?オメーらの方が、散々、ボディータッチしてるだろう~?なぁ、瑞希お兄ちゃんー?」
「く!からかってんじゃねぇぞ!オメーはさっさと、神社に予約取れ!!」
「もうした。」
「「え!?もうっ!?」」
即答された返事に、瑞希お兄ちゃんと声をそろえて烈司さんを見る。