彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)


ヘビースモーカーのお兄さんは、私をヨシヨシする手とは反対の手にスマホを持っていた。

その画面を見せながら、ニヒルに笑って告げる。





「ちょうど、3日後の朝だったら見てくれるってよ。」

「3日後!?」

「ラッキー!俺、仕事休みだ!よかった~」


(よくない!!)





瑞希お兄ちゃんはいいかもしれないけど、私は良くない。




(学校がある・・・・!)


「み、瑞希お兄ちゃん!」

「うん、わかってるぞ、凛!早い方がいいもんな~?」

「い、いえ!その日は俺~・・・・」


「学校があるんじゃないか?」

「獅子島さん!?」





代わりに言ってくれたのは、眼鏡のお兄さん。

少しだけ首を斜めにしながら獅子島さんは言った。





「瑞希、お前は社会人だが、凛道は学生だぞ。平日の朝は無理だろう?」

「あ!?そっか、凛は学生だったか~」

「わはははは!それがどうした~!?」

「そうよ~キャハハ!関係ないじゃない?」

「百鬼さん、モニカさん?」





笑う2人に、何を言い出すかと思えば言われた。




「「そんなもん、サボれば、いい!!」」


「ええええ!?」



〔★不真面目な指示が出た★〕




「サボれって・・・結構不真面目なこと言いますね!?」

「不真面目って、凛・・・俺がお前ぐらいの時、結構そうだったぜ?」

「え!?瑞希お兄ちゃんもサボってたの!?」

「そりゃあ、かったる時とか、集会あけとかは、一限すっ飛ばしてたからな~」

「あら?重役出勤もあったでしょう?午前で帰ったり、午後だけ行くとかも?」

「午後だけ行ってたのは、伊織だけだろう?皇助は、飯時にしか行かないってパターンが多かったけどよ。」

「わはははは!女どもから、飯の配給あったからよ~!飯がまずくても、あっちが上手い女もいたからよー!」

「どちらにせよ、ヤンキーはサボる習性を持つものだ。お前も頭をするなら、学校を理由に戦を休むようなことをするんじゃない。」

「いや、俺、戦する気ないですけど!?」





瑞希お兄ちゃん達先輩の言葉に、獅子島さんの言葉にツッコめば眼鏡は言う。




< 506 / 1,276 >

この作品をシェア

pagetop