彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)
ヘビースモーカーのお兄さんは、私をヨシヨシする手とは反対の手にスマホを持っていた。
その画面を見せながら、ニヒルに笑って告げる。
「ちょうど、3日後の朝だったら見てくれるってよ。」
「3日後!?」
「ラッキー!俺、仕事休みだ!よかった~」
(よくない!!)
瑞希お兄ちゃんはいいかもしれないけど、私は良くない。
(学校がある・・・・!)
「み、瑞希お兄ちゃん!」
「うん、わかってるぞ、凛!早い方がいいもんな~?」
「い、いえ!その日は俺~・・・・」
「学校があるんじゃないか?」
「獅子島さん!?」
代わりに言ってくれたのは、眼鏡のお兄さん。
少しだけ首を斜めにしながら獅子島さんは言った。
「瑞希、お前は社会人だが、凛道は学生だぞ。平日の朝は無理だろう?」
「あ!?そっか、凛は学生だったか~」
「わはははは!それがどうした~!?」
「そうよ~キャハハ!関係ないじゃない?」
「百鬼さん、モニカさん?」
笑う2人に、何を言い出すかと思えば言われた。
「「そんなもん、サボれば、いい!!」」
「ええええ!?」
〔★不真面目な指示が出た★〕
「サボれって・・・結構不真面目なこと言いますね!?」
「不真面目って、凛・・・俺がお前ぐらいの時、結構そうだったぜ?」
「え!?瑞希お兄ちゃんもサボってたの!?」
「そりゃあ、かったる時とか、集会あけとかは、一限すっ飛ばしてたからな~」
「あら?重役出勤もあったでしょう?午前で帰ったり、午後だけ行くとかも?」
「午後だけ行ってたのは、伊織だけだろう?皇助は、飯時にしか行かないってパターンが多かったけどよ。」
「わはははは!女どもから、飯の配給あったからよ~!飯がまずくても、あっちが上手い女もいたからよー!」
「どちらにせよ、ヤンキーはサボる習性を持つものだ。お前も頭をするなら、学校を理由に戦を休むようなことをするんじゃない。」
「いや、俺、戦する気ないですけど!?」
瑞希お兄ちゃん達先輩の言葉に、獅子島さんの言葉にツッコめば眼鏡は言う。