彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)


内心ドギマギする私をよそに、カンナさん達は言う。




「さすが凛だな!天然らしさを、発揮(はっき)しまくりじゃねぇか!よくやったぞ、凛!」

「あれのどこが天然だ、カンナ!?悪質極まりないだろうが!?」

「つーか、ひいきじゃねぇか!?凛道に対して甘いぞ、テメー!?」

「うるせぇぞ、大河!悠斗!これだから、男の嫉妬はよぉ~その点、秀は公平だよな?わかるだろう~?」

「カンナ・・・男の趣味が変わったか?」

「わかってないのかよ!?」




〔★カンナの気持ちは理解されていなかった★〕




「秀お前!今、喧嘩の話してんだろうが!?誰も、男と女の話はしてねぇぞ!?」

「痛て!?殴るなよ!」

「よせよ、カンナー!」

「うるせぇ!オメーらは、下世話すぎなんだよ!」

「おい、やめろお前ら!」




〔★凛を褒めた結果、カンナは疑われた★〕
〔★爆裂弾同士で、いざこざが始まった★〕




(どうしよう・・・私のせいで喧嘩がはじまってる・・・止めた方がいい?)




そう思っていたら、爆裂弾のリーダーが声を張り上げた。



「いいかげんにしろ、お前ら!なに凛道蓮ネタで、もめてんだよ!?」

「そ、そうですよ!」




そんな円城寺君に便乗して、私も声を上げた。




「円城寺君の言う通りです!僕のために、ケンカしないで!!」

「って!?どこかの歌の歌詞みてぇなセリフを、はいてんじゃねぇぞ!?テメーが原因だろうが!?」

「?はい、だからそうだと言ってますが?」

「っ!?真顔で聞き返すなよ!イライラするだろう!?」




急に怒りだした円城寺君は、私の顔に文句をつける。




(真顔がダメって・・・・)




じゃあ、それ以外ならいいの?

それならば―――――――・・・



「わかりました。」

「あん!?」




円城寺君の苦情を受け、表情を変えて言った。





「僕のために争わないで下さい、爆裂弾の皆さん?」

「「「「うっ!?」」」」



ニッコリと、瑞希お兄ちゃんのお店で働く時みたいな笑顔で伝える。

これなら、怒られないでしょう。

自身を持ってしたのに―――――・・・・




「―――――――だからオメーは、なんなんだよぉ!!?」

「え、円城寺君!?」




めちゃくちゃ怖い顔で言われた。




〔★凛のしたことは、逆効果だった★〕



< 628 / 1,276 >

この作品をシェア

pagetop