彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「捕まりゃあ、タダじゃすまないぞ!?」

「大丈夫です。瑞希お兄ちゃんとのランチタイムを守るためなら、教師の一人や二人、土に返します。」

「土に返すって・・・殺す発言よりも物騒だぞ、おい!?」

「マジ危ねぇの!なんで瑞希さんは、こんなガキ可愛がるんだよー!?」

「えへへー♪可愛がるなんて!男の嫉妬は見苦しいですよ~円城寺君~?」

「かぁああああああああああ!殺す!やっぱりお前を、この場で殺―――――――!!」


「やべぇぞ、大河!囲まれた!」




私の抹殺を決め、首に手をかけようとした円城寺君。

しかし、そうする前に、出て行ったはずの長谷部が教室に帰って来た。

ただならぬ様子に、円城寺君が私から離れてそちらへ向かう。




「どうしたんだ、悠斗!?」

「やばいぜ、大河!挟み撃ちだぜ!」


「「「挟み撃ち?」」」


「前からも教師が固めてる!」

「秀!」




長谷部君に続き、ユーターンしてきた吾妻君が深刻な顔で言う。




「先に3組の方へ逃げた尾村の仲間が、先公に捕まってたんだ!」

「なに!?」

「完全に囲まれたぜ、大河!」

「マジかよ!?ヤベーな・・・!」




吾妻君の言葉で、円城寺君達がしかめっ面になる。

同時に、教室に残っていた他のヤンキー達もあせり出す。




「挟まれたって、パクられるのは秒読みかよ!?」

「雑賀組長、ようしゃねぇからな・・・!」

「馬鹿!雑賀よりも、赤木だろう!?」

「だよな・・・あいつ、ヤンキー削減とかほざいて、俺らの大量退学を狙ってんしよ・・・!」

「どーすんだよ!?」



(そうやって困るぐらいなら・・・喧嘩とかタイマンとかしなければいいのに・・・)




自業自得で騒ぐ尾村一派のヤンキーに、冷めた気持ちになってしまう。



〔☆良い子のためのワンポイントアドバイス☆〕
自業自得:自分がやった悪いことが、自分に返ってきちゃうことだよん♪報いを受けると同じ意味かな!

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