彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)
「何で古武道の武具が学校にあるいんですか!?どっから、出したんです!?」
「くっくっくっ!さっき、退却した先生方に持ってきてもらったんだ・・・!?」
「来た理由はわかりましたが、学校にある理由がわかりませんよ!?あっても普通、防犯用に大型スーパーとかでしょう!?」
「へぇ~古武道でも、一部の流派しか『こいつ』を使ってないのに詳しいな?そうさ・・・お前らの様な悪ガキ対策で設置した・・・!」
「それって、生徒を犯罪者扱いしてるってこと!?どれだけ風紀が悪いの!?」
「生徒限定じゃない!お前みたいなのもいるから、備えてんだろう!?最近赴任された生活指導の先生が、学校にかけ合い、やっと常設してくださったのだ・・・!」
「さ、最近赴任した生活指導・・・!?」
「そうだ!過去には、超問題児のガキ共を教育し、社会に巣立たせたという経歴を持つ、我々が教師の鏡と思い尊敬してやまんお人・・・その方は名を、雑賀喜明先生という!」
「組長―――――――!?」
〔★瑞希ゆかりの教師だった★〕
(な・・・なにしてんの、あの先生!?)
いくら瑞希お兄ちゃんの恩師とは言え、おかげで私、ピンチなんですけど!?
〔★半分は、凛が自分で招いたピンチである★〕
「さあ、観念して神妙にお縄につけ!!悪ガキめぇ~!」
「いや~!なんでこうなるの!?」
じたばたしてみるが、びくともしない。
じりじりと迫る教師達に、焦りが募る。
(なにか、なにかいい方法はないの・・・!?)
柄(え)が長いおかげで、教師と私の距離は遠い。
私からの攻撃は当たらない。
刺又(さすまた)の先はU時になっていて、私の首周りをピッタリとおおっている。
抜け出すことはできない。
「さあ、今のうちに!私が抑えてるうちに、その中学生をつい構えてください!」
「よっしゃ!」
「大人しくしろ!」
赤木先生の指示のもと、両側から迫る男性教諭達。
(どうしよう・・・このままじゃ、このままじゃ・・・!)
「警察に突き出してやるからな!?」
「っ・・・!?」
そんなことになったら、困る・・・・!
(瑞希お兄ちゃんとデートできない!!)
〔★凛は違うことに困るべきである★〕