彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)
「うーん・・・飯食った帰りに、携帯ショップに寄ろうかな~」
凛だってお年頃だから、携帯がほしいはずだ。
(買ってやれば、喜ぶかなぁ~・・・?)
「凛♪俺から、プレゼント♪」
「えええぇえええ!?携帯!?これ、携帯電話!?」
「おう♪やっぱさ、凛と連絡とれないと、不安だからさ~」
「う、う、うっ、嬉しいです!俺、俺、瑞希お兄ちゃんが、ここまでしてくれるなんて・・・!」
「ばか、泣くな。凛はいい子だから、俺に甘えてればいいんだよ。」
「瑞希お兄ちゃん!」
「本当のアニキだと思えばいいからな?」
「うん!!アニキ大好きっ♪!!」
ピヨピヨと、ヒヨコのように泣いて、小動物の用に飛びついてくる姿・・・・・
「えへへへ~♪」
それを想像したら、にやけてしまった。
「決めた!凛に携帯買ってやろう~!あいつ、喜ぶぞー!」
正直、凛は可愛い。
昔飼っていたハムスターのポチとタマを思い出すような、可愛さがある。
ペット扱いするわけではないが、どこか親しみがある。
まさか、数年前に助けた子供が、今になって現れるとは思わなかった。
びっくりはしたが、俺を慕ってくる姿は、マジで嬉しい。
無邪気に俺を慕ってくる姿は、まるで弟。
(弟がいれば、こんな感じなんかなぁー・・・・)
可愛いが、タダ可愛いだけじゃない。
いざとなれば、ビシッとした男らしいところを見せる。
強さを披露する。
4代目総長としてやって行けそうだが・・・
「まだまだ、甘ったれたガキだからな・・・」
俺が面倒見なきゃダメだ。
(烈司の奴は、『溺愛&過保護すぎ』とか言うけど、俺、普通だし!)
「凛を甘やかしてねぇーもん。モニカじゃあるまいし・・・・」
〔★残念だが、烈司の方が正しかった★〕
「にしても・・・凛、おせぇなぁー・・・」
大河と尾村の喧嘩の話を聞き、凛がどうなっているか気になっていた。
(尾村は置いとくとして、大河は凛を嫌ってるみてぇーだからな・・・)
上手く仲良くなってくれたらいいが、どうしてあそこまで大河が嫌うんだか・・・??
〔★その原因を作ったのは、瑞希達である★〕
(きっと、皇助が余計なことしたのがいけねぇーんだな。)
〔★瑞希は、皇助1人に責任を押し付けた★〕