彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「ああ見えて、『SHIELD(しーるど)』はOBによる絶対王政体制となっている。なくなるような真似を、浅原達がさせないだろう。」

「そうなんですか?じゃあ・・・僕が、狙われちゃうコースですか?」

「そんなことさせないわよ!」

「モニカちゃん?」



ドキドキしながら聞けば、背後から瑞希お兄ちゃんごと私を抱きしめるモニカちゃん。



「大丈夫!凛ちゃんへ危害を加えようものなら、あたしが容赦しないわぁ~」

「で、でも!僕がやっちゃったことだから・・・」

「だーかーら!『浅原』が仕掛けてきたらの話よ。尾村たち現役世代は、凛ちゃんとの喧嘩、けっこう慎重にとらえてるのよ。だから大人しいと思う。」

「そうなんですか?よかった・・・!」

「いや、よくないけどな。」

「烈司さん?」

「離れな、モニカ。」

「あん!いけずー!」



ホッとする私に、モニカちゃんを私達から離しながら言う。



「問題は、子供の喧嘩に介入しようとする馬鹿な大人だ。麻原が、OB連れてオメーを狩りに来る可能性があんだからよ。」

「ええ!?暇なんですか、OBって!?」

「ひ、暇って・・・・!?」

「ぶっははははははは!!言うことそれかよ!?」



ポカーンとする烈司さんをよそに、それを聞いた騒がしい男が大笑いした。



「凛助~!ずいぶん余裕だなぁ~!?トンファーを装備して気が強くなったかぁー!?」

「も、百鬼さん!?」

「遠慮することはねぇ!『SHIELD(しーるど)』のOBは俺らに任せ、オメーは現役を消すことに集中しな!!」



ゴシゴシと、私の頭をなでながら(?)言うと邪悪な顔で告げる。



「チョウドサイキン、ナニカヲ『殴りたい』ト、オモッテイタ・・・!!くっくっくっ・・・オソッテクレバ、セイトウボウエイニデキル・・・!!わーははははははは!!」

「ひー!?片言で怖いこと言ってる!?」

(鬼だ!!本当にこの人、戦うことが好きすぎる鬼だ!!)



〔★皇助の黒い部分が発動★〕
〔★凛はロックオンされた『SHIELD(しーるど)』メンバーに同情した★〕

< 682 / 1,276 >

この作品をシェア

pagetop