彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)
「ああ見えて、『SHIELD(しーるど)』はOBによる絶対王政体制となっている。なくなるような真似を、浅原達がさせないだろう。」
「そうなんですか?じゃあ・・・僕が、狙われちゃうコースですか?」
「そんなことさせないわよ!」
「モニカちゃん?」
ドキドキしながら聞けば、背後から瑞希お兄ちゃんごと私を抱きしめるモニカちゃん。
「大丈夫!凛ちゃんへ危害を加えようものなら、あたしが容赦しないわぁ~」
「で、でも!僕がやっちゃったことだから・・・」
「だーかーら!『浅原』が仕掛けてきたらの話よ。尾村たち現役世代は、凛ちゃんとの喧嘩、けっこう慎重にとらえてるのよ。だから大人しいと思う。」
「そうなんですか?よかった・・・!」
「いや、よくないけどな。」
「烈司さん?」
「離れな、モニカ。」
「あん!いけずー!」
ホッとする私に、モニカちゃんを私達から離しながら言う。
「問題は、子供の喧嘩に介入しようとする馬鹿な大人だ。麻原が、OB連れてオメーを狩りに来る可能性があんだからよ。」
「ええ!?暇なんですか、OBって!?」
「ひ、暇って・・・・!?」
「ぶっははははははは!!言うことそれかよ!?」
ポカーンとする烈司さんをよそに、それを聞いた騒がしい男が大笑いした。
「凛助~!ずいぶん余裕だなぁ~!?トンファーを装備して気が強くなったかぁー!?」
「も、百鬼さん!?」
「遠慮することはねぇ!『SHIELD(しーるど)』のOBは俺らに任せ、オメーは現役を消すことに集中しな!!」
ゴシゴシと、私の頭をなでながら(?)言うと邪悪な顔で告げる。
「チョウドサイキン、ナニカヲ『殴りたい』ト、オモッテイタ・・・!!くっくっくっ・・・オソッテクレバ、セイトウボウエイニデキル・・・!!わーははははははは!!」
「ひー!?片言で怖いこと言ってる!?」
(鬼だ!!本当にこの人、戦うことが好きすぎる鬼だ!!)
〔★皇助の黒い部分が発動★〕
〔★凛はロックオンされた『SHIELD(しーるど)』メンバーに同情した★〕