彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)
「ば、ばっきゃろー!あたしは、オメーらが伊吹陽翔の墓に来るんじゃないかと思って待ってただけで~!」
「え?追っかけじゃなくて、待ち伏せ?あははは!カンナさんて、出待ちをしちゃうタイプなんだ~?」
「誰がアイドルの追っかけだコラ・・・!?」
「うぇ!?」
ギリギリギリ・・・・!
冗談でからかえば、首を絞めながら怒るヤンキーガール。
「オメーよぉ・・・!あたしをバカにしてんじゃねぇぞ・・・!?」
「っちょ、苦しい、苦しい!してませんから!ごめんなさい・・・!」
〔★カンナからの攻撃★〕
〔★凛はソッコーで敗けを認めた★〕
降参だと謝って、カンナさんの肩を叩く。
ギブギブと騒げば、舌打ちしながら話してくれた。
「ばれちまったら、しょうがねぇー・・・オメーが気になるから見張ってたんだよ。」
(ばれちまったらって・・・・全然隠せてないけどな・・・・)
〔★嘘が下手だった★〕
バレバレだと言いたかったけど、それを言えば、また首を絞められると思って我慢する。
代わりに別の話題を振った。
「そうなんだ・・・。でも、会えてよかったよ。円城寺君にお弁当届けて以来だもんね?元気だった?」
「オメーは、アレを弁当の宅配サービスですませる気かよ・・・?」
私の問いに、なぜかため息をつくカンナさん。
「どうしたの?大丈夫?」
不機嫌とは違う、難しい顔をする彼女。
聞けば、みけんにシワを寄せた顔で言われた。
「オメーが大丈夫じゃないんだよ!」
「僕?」
「そうだよ!凛さぁ、知らねぇーのか?オメーが、完全に町中の不良からロックオンされてるってこと?」
「へ?町中?」
「凛、うちの高校で尾村達を倒しただろう?」
「いいや、僕は踏んだだけだよ?」
「やっつけたことにはかわりねぇだろう!?噂ぐれーは、聞いてるだろう!?」
「ああ・・・お弁当を届けただけなのに、殴り込みをしたと言うデマを流されてる件?」
「真実知ってるあ。」たしらでも、宅配サービスだったかどうか疑ってんぞ!?つーか、そうじゃねぇんだよ!」
あれる様子で、あらい口調で、カンナさんは言った。