彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)
「ぶっちゃけ、凛さえよければって気持ちなんだよな・・・凛はどうしたい?」
「どうと言われましても・・・・」
瑞希お兄ちゃんの言葉に考えた。
4代目を引き受けた時から、いずれこうなるとは覚悟してた。
頭のどこかで考えてはいたけど、それは突然来た。
(交通事故にあった人も、こんな感じなのかな・・・・)
〔★他にチョイスする例えはあるはずだ★〕
「なぜ・・・・今夜なんですか?」
「言ったよな?今日は、陽翔の月命日なんだ。」
瑞希お兄ちゃんに聞けば、急に真面目な表情になる。
「俺の意志で凛を4代目にする以上、けじめをつけてハッキリさせてぇ。龍星軍が終わった日に、もう一度始める・・・・再生の意味を込めて、今日を選んだ。」
「瑞希お兄ちゃん・・・・」
「それだけじゃねぇ。フジバラが動き始めるみてぇーだから、先手を打って凶出撃させてぇんだ。」
「え?おじさんが動いてるって?」
「凛を捕まえるって、あのおっさんは言っただろう?今日が『下見』だけだったなら、まだあのおっさんは本格的に少年安全課の部下達を動かせないはずだ。」
「もし・・・・おじさんが本気で部下の人を通となると、どうなるんです・・・?」
ドクドクと、高鳴る心臓。
私の問いに瑞希お兄ちゃんは鋭い表情で告げる。
「龍星軍の復活自体ができない。」
「――――――――!?」
(そんなに!?)
「そこまで、あのおじさんはすごいんですか!?」
「お前がしたことは、閻魔さまのフンドシ盗んで、ケツに爆竹ツッコんでならしたもんだよ、凛。」
「僕、そんな下品なことしてなぁーい!!」
〔★鼻フックは、十分下品だ★〕
「さすがおっさんも、会ったその日にデビュー集会をするとは・・・・思ってないと思いたい。」
「断言できないんですか!?」
「けど、可能性はあるからよ。」
そう言って、私の肩を叩くと言った。