【完】ヴァンパイア、かなし
ちりちりする胸の奥を、気休めに胸元をぎゅっと握って落ち着かせる。
「……っ!?」
しかし、その行為を行ったことにより、気付いてしまったのだ。体の、異変に。
生成のカーディガンを一枚隔てた所に隠れた僕の白い肌、その肌に、うっすら浮かんだミミズ腫れ。
見間違いかもしれないと思い、カーディガンとカッターシャツごと裾を捲れば、見間違いではなく本当に僕の肌にはそのミミズ腫れが浮き上がっていた。
「いつこんな物が……」
思い当たる事と言えば、金曜日、和真先輩を助けた時に腕捲りをしていて日に当たった事くらい。
白皮症の僕にとって、まだまだ油断出来ない時間帯の日差しに、日焼け止めを塗っていない腕を晒したから、火傷でもしたのかもしれない。
しかし、それならこの三日間の間に気付いてもおかしくない筈だ。
原因の分からない体の異変に、ぞわりと肌が粟立って、背中に嫌な汗が流れた。
この所、良い変化ばかりでないということを忘れてはならない。僕は、何かに確実に蝕まれているのだ。
しかし、本能的にこの事は両親に話してはいけない気がした。
「……っ!?」
しかし、その行為を行ったことにより、気付いてしまったのだ。体の、異変に。
生成のカーディガンを一枚隔てた所に隠れた僕の白い肌、その肌に、うっすら浮かんだミミズ腫れ。
見間違いかもしれないと思い、カーディガンとカッターシャツごと裾を捲れば、見間違いではなく本当に僕の肌にはそのミミズ腫れが浮き上がっていた。
「いつこんな物が……」
思い当たる事と言えば、金曜日、和真先輩を助けた時に腕捲りをしていて日に当たった事くらい。
白皮症の僕にとって、まだまだ油断出来ない時間帯の日差しに、日焼け止めを塗っていない腕を晒したから、火傷でもしたのかもしれない。
しかし、それならこの三日間の間に気付いてもおかしくない筈だ。
原因の分からない体の異変に、ぞわりと肌が粟立って、背中に嫌な汗が流れた。
この所、良い変化ばかりでないということを忘れてはならない。僕は、何かに確実に蝕まれているのだ。
しかし、本能的にこの事は両親に話してはいけない気がした。