幼馴染みはイジワル課長
「さてと…飯はどこに食いに行く?どこでもいいけど今日は貴文の店って感じでもないよな」


確かに。居酒屋っていう雰囲気でもないしなぁ…ガヤガヤしてるのは嫌だし。




「碧の家に行きたいな」

「は…!?」


私の言葉に碧は驚きながら信じられないといったような顔をする。





「…何言ってんだお前は……」

「え?ダメ?」

「ダメ…じゃないけど……」


碧は私から目をそらしうーん…と考え込んでいる様子。





「昔から碧の家にずっと行きたかったんだもん。それに今後のことちゃんと話したいし…」


自分から言っちゃった…

これで本当に碧から逃げることなんかできない。私が告白したこともさっきのキスのことももう白紙にはならないんだ…





「…わかったよ」

「良かった」


渋々ではあったけれど頷いてくれた碧。



嬉しい!碧の家見られるんだ!ずっと行きたかったんだよね…






「じゃあ…コンビニで何か買っていかないとな。家に何にもないから」

「そうしよう!」


碧の家に行けると決まって嬉しい私は、張り切りながら駅の方まで向かう。





「先に行くなよチビ」


後ろから碧にスーツの襟を掴まれた私は、急にブレーキをかけたように足を止める。





「あ…」


そして、碧は私の手を握ると駅に向かって歩き出した。

こんなふうに手を握ってくれるってことは…私達付き合うってことになるのかな…?

確かめたいけど怖い…
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