幼馴染みはイジワル課長
歩未ちゃんとそんな会話をしながらオフィスを出て外に行き、会社近くのカフェでランチをした。
私は普段通りの量のランチを食べたが、歩未ちゃんは「食欲がないから」と言って今日いつもの半分も食べなかった。
「大丈夫?夏バテ?」
「そうかもね…なんかごめんね」
「そんなっいいよ!ベンチ行こうか」
いつもはギリギリまでお喋りしているところだけど、歩未ちゃんの体調が心配なので食事を終えるとすぐに会社に戻った。
オフィスの廊下の突き当りには数台の自販機と壁側にベンチが2つあり、私達はそこへ腰掛けた。
「何か飲み物買ってくるね。スポーツドリンクなら飲める?」
「うん、ありがとう」
歩未ちゃんをベンチに寄りかかるように座らせた私は、自販機でスポーツドリンクを買った。
「はい」
「ありがとう…ごめん今お金…」
「いいって!とりあえずそれ飲んでゆっくりしてなよ」
「…ん、ありがとう」
歩未ちゃんは私から受け取ったペットボトルを開けてジュースを一口飲むと、だるそうに蓋をしめながらベンチに寄りかかった。
「…早退した方がいいんじゃない?」
こんな体調の悪い歩未ちゃん見るの初めてだし…心配だよ。
「大丈夫大丈夫!そこまでじゃないから」
「…そう?」
朝は元気そうだったのにな…急に体調が悪くなるなんてやっぱり心配だよ。
「寝ててもいいよ。昼休み終わったら起こすから」
「うん…」
歩未ちゃんはバックからハンカチを出すと、顔に被せてそのまま寝ているようだった。私はそんな歩未ちゃんを見守りながら、昼休みが終わる時間までスマホをいじっていた。
がやがや
昼休みが終わる時間が近づくにつれて、休憩から戻って来る社員達がここからよく目につくようになる。
「…そろそろかな」
歩未ちゃんは私が起こす前に目を開けて、顔に被せていたハンカチを取り体を起こした。
「大丈夫?」
「うん!ちょっと楽になったよ。このまま定時まで頑張って早く帰って寝れば大丈夫」
まだ顔色が悪い歩未ちゃんだが、私に精一杯の笑顔を見せていた。
「そっか。でも無理はしないでね」
「うん」
歩未ちゃん…もしかして部長との接触を避けるために無理してるのかな。
早退するなら上司である部長の許可を取る必要があるし…そうなると部長と話さなくちゃいけないもんね…
別れてというもの、仕事上で必要最低限の会話しかしなくなった2人…歩未ちゃんは頑張って普通にしようとしているけど、やはりどこかぎこちない。それは部長も同じだった。
私が2人にしてあげられることはないんだろうか…
せめて今の気まずい雰囲気を取り除けたらいいのに…なんて…都合のいいことなんてないよね。
ひとまずこのまま友達みたいな関係くらいには戻れないかな…お互いにまだ好き同士なのに、こんなのってやっぱりないよ。
見てて本当に苦しい…
「ちょっとトイレ寄ってから行くから、桜花ちゃんは先にオフィス戻ってて」
だるそうに体を起こすと、歩未ちゃんは私に笑顔を向けた。その顔はすごく辛そうで、誰が見ても具合が悪そうなのがわかる。
「一緒に行こうか?」
「大丈夫!すぐ戻るよ」
歩未ちゃんはそう言うと私に手を振ると、立ち上がって小走りでトイレに駆け込んだ。
私は普段通りの量のランチを食べたが、歩未ちゃんは「食欲がないから」と言って今日いつもの半分も食べなかった。
「大丈夫?夏バテ?」
「そうかもね…なんかごめんね」
「そんなっいいよ!ベンチ行こうか」
いつもはギリギリまでお喋りしているところだけど、歩未ちゃんの体調が心配なので食事を終えるとすぐに会社に戻った。
オフィスの廊下の突き当りには数台の自販機と壁側にベンチが2つあり、私達はそこへ腰掛けた。
「何か飲み物買ってくるね。スポーツドリンクなら飲める?」
「うん、ありがとう」
歩未ちゃんをベンチに寄りかかるように座らせた私は、自販機でスポーツドリンクを買った。
「はい」
「ありがとう…ごめん今お金…」
「いいって!とりあえずそれ飲んでゆっくりしてなよ」
「…ん、ありがとう」
歩未ちゃんは私から受け取ったペットボトルを開けてジュースを一口飲むと、だるそうに蓋をしめながらベンチに寄りかかった。
「…早退した方がいいんじゃない?」
こんな体調の悪い歩未ちゃん見るの初めてだし…心配だよ。
「大丈夫大丈夫!そこまでじゃないから」
「…そう?」
朝は元気そうだったのにな…急に体調が悪くなるなんてやっぱり心配だよ。
「寝ててもいいよ。昼休み終わったら起こすから」
「うん…」
歩未ちゃんはバックからハンカチを出すと、顔に被せてそのまま寝ているようだった。私はそんな歩未ちゃんを見守りながら、昼休みが終わる時間までスマホをいじっていた。
がやがや
昼休みが終わる時間が近づくにつれて、休憩から戻って来る社員達がここからよく目につくようになる。
「…そろそろかな」
歩未ちゃんは私が起こす前に目を開けて、顔に被せていたハンカチを取り体を起こした。
「大丈夫?」
「うん!ちょっと楽になったよ。このまま定時まで頑張って早く帰って寝れば大丈夫」
まだ顔色が悪い歩未ちゃんだが、私に精一杯の笑顔を見せていた。
「そっか。でも無理はしないでね」
「うん」
歩未ちゃん…もしかして部長との接触を避けるために無理してるのかな。
早退するなら上司である部長の許可を取る必要があるし…そうなると部長と話さなくちゃいけないもんね…
別れてというもの、仕事上で必要最低限の会話しかしなくなった2人…歩未ちゃんは頑張って普通にしようとしているけど、やはりどこかぎこちない。それは部長も同じだった。
私が2人にしてあげられることはないんだろうか…
せめて今の気まずい雰囲気を取り除けたらいいのに…なんて…都合のいいことなんてないよね。
ひとまずこのまま友達みたいな関係くらいには戻れないかな…お互いにまだ好き同士なのに、こんなのってやっぱりないよ。
見てて本当に苦しい…
「ちょっとトイレ寄ってから行くから、桜花ちゃんは先にオフィス戻ってて」
だるそうに体を起こすと、歩未ちゃんは私に笑顔を向けた。その顔はすごく辛そうで、誰が見ても具合が悪そうなのがわかる。
「一緒に行こうか?」
「大丈夫!すぐ戻るよ」
歩未ちゃんはそう言うと私に手を振ると、立ち上がって小走りでトイレに駆け込んだ。