幼馴染みはイジワル課長
昔から知ってるお兄ちゃんには、やっぱり褒められたいよね。
仕事をしながらそんなことを余裕で考えていられるようになったなんて、本当に成長したな。
ここ数ヶ月でこんなに変わるんだ…当たり前だけど、派遣と正社員は全然違うなぁ。
派遣の時はあてがわれた事をやってればいい感じだったけど…今はそんなわけにいかな分、責任感もあるから仕事も成長していくよね…
私も近々「できる女」になれるかも!
ガタンッ…
ガラガラ…
パラっ
ペラペラ…
浮かれながらパソコンに向かってふと手を横に伸ばした時、手元にあったペンたてにぶつかり床に落としてしまった。その衝撃でそばにあった書類も一緒に落ちる。
「大丈夫?」
「は、はい!すみませんっ」
たまたま近くにいた山川さんが見かねて私に近寄り、床に散らばった物を一緒に拾ってくれた。
私は何度も謝りながら、今さっき自分の成長を感じた事を深く恥じていた。
成長したと思ってたけど…全然してなかったよ…
こんな恥ずかしいことってないよね…
碧が見てたらどんな顔するだろう…
「…ぷ」
後ろから吹き出して笑う声が聞こえてきて思わず振り返ると、碧が私を見下ろしながら小馬鹿にするような顔をして立っていた。
み…見られてた…!?
しかも笑われたしっ
内心キー!となっていたがこの状況で怒るわけにもいかないので、私はそんな自分を抑えて作り笑いを碧に見せた。
碧は何も言わずにそのまま通り過ぎ、部下の社員のところへ書類を渡しに行っている…
いつもは社員を自分のデスクに呼ぶくせに、なんで今日は自ら出向いてるわけ?
絶対私のミスを見学しに来たに決まってる…
それがわかってしまうとまたキー!っと腹が立つ反面、ちょっと嬉しかった。
私と碧の関係に明らかに変化がある…
こんなふうに仕事をやりながらじゃれ合うのは…付き合ってるからこそだよね。
社内恋愛は色々とリスクがあるから大変だと思ってたけど…そんなこともないのかも…
社内でイチャイチャしたり、仕事終わりに堂々とデートしたり出来ないけど…そのコソコソ感がまた楽しかったりするのかな。
ま。
私は碧とだったらなんでもいいや…
「はい。これで全部だね」
床に落ちた物を全て拾い終えると、山川さんは立ち上がって拾った物を私に差し出した。
「お仕事中なのにお手数かけてごめんなさいっ」
「いいよいいよ、気にしないで。それより…山城さん倒れて部長が病院に連れて行ってるんだって?」
心配そうに言う山川さん。
もう広まってる…
部長があれだけ取り乱してれば誰かしら気になって見てる人もいただろうし、当然か…
「…はい」
「そっかぁ。たいしたことないといいけど…」
「そうですよね」
体調もそうだけど、あの2人は違う面でも心配なんだよなぁ…
「まぁ、部長が一緒なら大丈夫だよね」
「で…すね!」
大丈夫なのかな…
うーん…今は微妙なところだ。
「あれ?澤村さん…ユーザーからのデータ注文の処理やってるの?」
山川さんは、私のデスクのパソコン画面をチラリと見て言った。
「そうなんです。歩未ちゃ…山城さんの分の仕事も今日は私がやることになってて」
そう課長に命令されました。
歩未ちゃんの為だからいいんだけどね!
仕事をしながらそんなことを余裕で考えていられるようになったなんて、本当に成長したな。
ここ数ヶ月でこんなに変わるんだ…当たり前だけど、派遣と正社員は全然違うなぁ。
派遣の時はあてがわれた事をやってればいい感じだったけど…今はそんなわけにいかな分、責任感もあるから仕事も成長していくよね…
私も近々「できる女」になれるかも!
ガタンッ…
ガラガラ…
パラっ
ペラペラ…
浮かれながらパソコンに向かってふと手を横に伸ばした時、手元にあったペンたてにぶつかり床に落としてしまった。その衝撃でそばにあった書類も一緒に落ちる。
「大丈夫?」
「は、はい!すみませんっ」
たまたま近くにいた山川さんが見かねて私に近寄り、床に散らばった物を一緒に拾ってくれた。
私は何度も謝りながら、今さっき自分の成長を感じた事を深く恥じていた。
成長したと思ってたけど…全然してなかったよ…
こんな恥ずかしいことってないよね…
碧が見てたらどんな顔するだろう…
「…ぷ」
後ろから吹き出して笑う声が聞こえてきて思わず振り返ると、碧が私を見下ろしながら小馬鹿にするような顔をして立っていた。
み…見られてた…!?
しかも笑われたしっ
内心キー!となっていたがこの状況で怒るわけにもいかないので、私はそんな自分を抑えて作り笑いを碧に見せた。
碧は何も言わずにそのまま通り過ぎ、部下の社員のところへ書類を渡しに行っている…
いつもは社員を自分のデスクに呼ぶくせに、なんで今日は自ら出向いてるわけ?
絶対私のミスを見学しに来たに決まってる…
それがわかってしまうとまたキー!っと腹が立つ反面、ちょっと嬉しかった。
私と碧の関係に明らかに変化がある…
こんなふうに仕事をやりながらじゃれ合うのは…付き合ってるからこそだよね。
社内恋愛は色々とリスクがあるから大変だと思ってたけど…そんなこともないのかも…
社内でイチャイチャしたり、仕事終わりに堂々とデートしたり出来ないけど…そのコソコソ感がまた楽しかったりするのかな。
ま。
私は碧とだったらなんでもいいや…
「はい。これで全部だね」
床に落ちた物を全て拾い終えると、山川さんは立ち上がって拾った物を私に差し出した。
「お仕事中なのにお手数かけてごめんなさいっ」
「いいよいいよ、気にしないで。それより…山城さん倒れて部長が病院に連れて行ってるんだって?」
心配そうに言う山川さん。
もう広まってる…
部長があれだけ取り乱してれば誰かしら気になって見てる人もいただろうし、当然か…
「…はい」
「そっかぁ。たいしたことないといいけど…」
「そうですよね」
体調もそうだけど、あの2人は違う面でも心配なんだよなぁ…
「まぁ、部長が一緒なら大丈夫だよね」
「で…すね!」
大丈夫なのかな…
うーん…今は微妙なところだ。
「あれ?澤村さん…ユーザーからのデータ注文の処理やってるの?」
山川さんは、私のデスクのパソコン画面をチラリと見て言った。
「そうなんです。歩未ちゃ…山城さんの分の仕事も今日は私がやることになってて」
そう課長に命令されました。
歩未ちゃんの為だからいいんだけどね!