さよならを乗り越えた幸せ
そんなことを考えてると時間はもう20時
帰ろうと思って学校を出ると北野先生がいた
北野先生は
「やっぱおると思った」って笑った
最後だから遠くに行こうかってドライブした
「お前は入学した時から手がかる生徒やったな」とか
「高校ではまともな恋愛しろよ」とか
「なつみ先生はさみしがるな」とか
寂しく笑うから
「最後みたいやね」って笑うと
「明日で最後やろうが」って笑ってくれた
それから何気ない会話をして家の前に到着して車から降りようとしたら北野先生があたしの腕を掴んで
「成人式で綺麗になったお前に話したいことがある」
って言われ、あたしは
「綺麗になっとるかわからんやろ」
っていつもの笑顔で答えた
内心動揺したけど成人式の楽しみでとっておこうと思った
車を降り「ありがとう」と手を振ると
「早く寝ろよ」って言って帰った