危険なお見合い
凪子は優理香の両手をとって握った。
「お互い許せる時期がきたってことなのかしら?」
「かもしれません・・・だけど、私はまだ他の男性から受けた恐怖を捨てられないでいるんです。」
「ひどい目にあったの?あなた・・・きれいだから狙われてしまうのね。」
「服を破られて、何とかレイプされるのだけは同僚がかけつけて助かったんですけど・・・でもそのときの恐怖が頭の中から消えなくて・・・凌路さんがいくら優しくしてくれても前に進めなくて。」
「大丈夫ですよ。
あなたのご主人は、とってもあなたを大切にしてくれるでしょう。
きっと守ってくれます。
ここは空気もいいし、あなたの心の傷だってきっと癒されるわ。」
「そうでしょうか?」
「ええ、あなたが望めば何でも受け止めてくれるんじゃないかしら。」
「あ、あの・・・松田さん、またときどきお話させてもらってもいいですか?」
「ええ。私の方こそ・・・いろいろお話したいわ。
あなたのお子さんができたら、抱っこさせてほしいくらいよ。」
「えっ・・・子どもはまだ・・・そんな・・・。」
「大丈夫、できるわよ。
あなたは襲われたけれど、自分で男たちを誘惑したわけでも、餌食になるまで放っておかれたわけじゃないでしょ。
今のあなたは、危なかったところはあるけれど、無事でいられたから存在しているの。
私は美しいから狙われるけど、ここまでがんばってきたのよって自信を持ちなさい。
そんなあなたを守ってくださる男性だっているでしょう?」
「そ、そうですね。
私・・・恐怖から抜け出さなくてはいけませんね。」
「そうよ、今まで危ういこともあったでしょうけど、無事でいられたことに感謝しながら生きなくちゃ。」
「はい、ありがとうございました。
なんか私の方がお話をきいてもらっちゃいましたね。」
「いいのよ、私だってとっても楽しかったわ。」
「そろそろ仕事にもどらなきゃ。
また、いろいろお話してくださいね。じゃ。」
「ええ、またね。」
優理香は暗くなるまで精力的に働いた。
今までにないほど、笑顔で働くことができ、優理香が訪問した部屋のお年寄りや職員たちも自然と笑顔になったくらいだった。
仕事をあがって部屋にもどると、凌路が心配そうに待っていた。
「お疲れ。なんかすごくこきつかったみたいで悪かった・・・。
スタッフにきいたら忙しくて手がほしかったから、ついついこきつかってしまったと反省している者が何人かいてびっくりしてしまったよ。」
「あ、そんなの大丈夫よ。
居てるだけでやることがない方がつらいもの。
それに私・・・仕事してるときに私がアテにされていることに喜びを感じたわ。」
「なんかいいことがあったのかな?
すごくいきいきしてるね。」
「お互い許せる時期がきたってことなのかしら?」
「かもしれません・・・だけど、私はまだ他の男性から受けた恐怖を捨てられないでいるんです。」
「ひどい目にあったの?あなた・・・きれいだから狙われてしまうのね。」
「服を破られて、何とかレイプされるのだけは同僚がかけつけて助かったんですけど・・・でもそのときの恐怖が頭の中から消えなくて・・・凌路さんがいくら優しくしてくれても前に進めなくて。」
「大丈夫ですよ。
あなたのご主人は、とってもあなたを大切にしてくれるでしょう。
きっと守ってくれます。
ここは空気もいいし、あなたの心の傷だってきっと癒されるわ。」
「そうでしょうか?」
「ええ、あなたが望めば何でも受け止めてくれるんじゃないかしら。」
「あ、あの・・・松田さん、またときどきお話させてもらってもいいですか?」
「ええ。私の方こそ・・・いろいろお話したいわ。
あなたのお子さんができたら、抱っこさせてほしいくらいよ。」
「えっ・・・子どもはまだ・・・そんな・・・。」
「大丈夫、できるわよ。
あなたは襲われたけれど、自分で男たちを誘惑したわけでも、餌食になるまで放っておかれたわけじゃないでしょ。
今のあなたは、危なかったところはあるけれど、無事でいられたから存在しているの。
私は美しいから狙われるけど、ここまでがんばってきたのよって自信を持ちなさい。
そんなあなたを守ってくださる男性だっているでしょう?」
「そ、そうですね。
私・・・恐怖から抜け出さなくてはいけませんね。」
「そうよ、今まで危ういこともあったでしょうけど、無事でいられたことに感謝しながら生きなくちゃ。」
「はい、ありがとうございました。
なんか私の方がお話をきいてもらっちゃいましたね。」
「いいのよ、私だってとっても楽しかったわ。」
「そろそろ仕事にもどらなきゃ。
また、いろいろお話してくださいね。じゃ。」
「ええ、またね。」
優理香は暗くなるまで精力的に働いた。
今までにないほど、笑顔で働くことができ、優理香が訪問した部屋のお年寄りや職員たちも自然と笑顔になったくらいだった。
仕事をあがって部屋にもどると、凌路が心配そうに待っていた。
「お疲れ。なんかすごくこきつかったみたいで悪かった・・・。
スタッフにきいたら忙しくて手がほしかったから、ついついこきつかってしまったと反省している者が何人かいてびっくりしてしまったよ。」
「あ、そんなの大丈夫よ。
居てるだけでやることがない方がつらいもの。
それに私・・・仕事してるときに私がアテにされていることに喜びを感じたわ。」
「なんかいいことがあったのかな?
すごくいきいきしてるね。」