危険なお見合い
優理香は松田凪子という女性と話をしたことを凌路に話した。
「松田凪子・・・?どこかできいたような。
でも、その人のいうとおりだね。
恐ろしい目にあったのは不幸だけど、今まで無事に生きてこられたことに自信を持っていいんだよ。」
「そうね。明日からもがんばるわ。」
「おいおい、君は自分の仕事をしていいんだよ。
俺の仕事を手伝ってくれるのはありがたいけど、従業員としてここにきてもらったんじゃないんだから。」
「うん。わかってる・・・私・・・凌路さんに気を遣ってもらわなきゃいけない妻なんてやってる場合じゃないもの。」
「優理香!俺はそういうつもりで、君をここに連れてきたわけじゃない。
見合いを頼んだときはそりゃ、気を遣ったことも多いけど、今は本気で君を守りたいから。
君が好きだから連れてきたんだ・・・。
あーーー!明日も朝早いから・・・俺はもう寝るわ。
おやすみ。」
「あ・・・あの・・・もう!・・・こんなの妻じゃないわ。」
(えっ、私なんでこんなに怒ってるの?
凌路さんにかまってほしいと思ってる?そ、そんな・・・ぁ)
凌路は事務所のパソコンで松田凪子という人物を調べていた。
「ん~~きいたことがある名前なんだがなぁ。
どこでいったい・・・?
あっ、こ、これは・・・なんてことだ!
松田凪子はナギコ・ディナールだった。
あのライド・フォン・ディナールの母親だなんて。
もしかしたら、ライドが母親に会いにくるかもしれない。
そうしたら・・・優理香は・・・だめだ。
そうだ、松田凪子に施設を移ってもらえないか交渉してみるしかないな。」
翌日、優理香が温泉に行っている間に、凌路は凪子を自宅まで訪ねていた。
「あの、突然の訪問をお許しください。
じつは、とても言いにくいのですが・・・。」
「施設をかわってくれないか?ですか。」
「あ・・・」
「あなたのご両親やあなたの会社が、私の元夫や息子のせいであなたが苦労したことは知っています。
でも、なんとか今のところでそっとしておいてほしいのです。」
「俺のことはもういいんです。
俺は・・・もう、ホテルの代表じゃないし、いいんです。
俺じゃなくて、あなたの息子さんが来て、苦しむのは妻だから困るんです。」
「えっ・・・どうして優理香さんが?」
「若い頃、彼女は実家と両親を亡くして、あるホテルで部屋係をしていたんです。
そのときに、あなたの息子であるライドに襲われて裸にされ、犯される寸前のところを同僚に発見され騒がれて逃げました。
でも、彼女はそのときの恐怖から男性恐怖症になって・・・じつは今も温泉で療養してるんです。
しかし、ライドの恐怖は彼女にとって強烈で、未遂に終わったとはいえ、肌をあわせてしまって恐怖が離れないんです。」
「そ、そんなことが・・・あったなんて・・・。」
「松田凪子・・・?どこかできいたような。
でも、その人のいうとおりだね。
恐ろしい目にあったのは不幸だけど、今まで無事に生きてこられたことに自信を持っていいんだよ。」
「そうね。明日からもがんばるわ。」
「おいおい、君は自分の仕事をしていいんだよ。
俺の仕事を手伝ってくれるのはありがたいけど、従業員としてここにきてもらったんじゃないんだから。」
「うん。わかってる・・・私・・・凌路さんに気を遣ってもらわなきゃいけない妻なんてやってる場合じゃないもの。」
「優理香!俺はそういうつもりで、君をここに連れてきたわけじゃない。
見合いを頼んだときはそりゃ、気を遣ったことも多いけど、今は本気で君を守りたいから。
君が好きだから連れてきたんだ・・・。
あーーー!明日も朝早いから・・・俺はもう寝るわ。
おやすみ。」
「あ・・・あの・・・もう!・・・こんなの妻じゃないわ。」
(えっ、私なんでこんなに怒ってるの?
凌路さんにかまってほしいと思ってる?そ、そんな・・・ぁ)
凌路は事務所のパソコンで松田凪子という人物を調べていた。
「ん~~きいたことがある名前なんだがなぁ。
どこでいったい・・・?
あっ、こ、これは・・・なんてことだ!
松田凪子はナギコ・ディナールだった。
あのライド・フォン・ディナールの母親だなんて。
もしかしたら、ライドが母親に会いにくるかもしれない。
そうしたら・・・優理香は・・・だめだ。
そうだ、松田凪子に施設を移ってもらえないか交渉してみるしかないな。」
翌日、優理香が温泉に行っている間に、凌路は凪子を自宅まで訪ねていた。
「あの、突然の訪問をお許しください。
じつは、とても言いにくいのですが・・・。」
「施設をかわってくれないか?ですか。」
「あ・・・」
「あなたのご両親やあなたの会社が、私の元夫や息子のせいであなたが苦労したことは知っています。
でも、なんとか今のところでそっとしておいてほしいのです。」
「俺のことはもういいんです。
俺は・・・もう、ホテルの代表じゃないし、いいんです。
俺じゃなくて、あなたの息子さんが来て、苦しむのは妻だから困るんです。」
「えっ・・・どうして優理香さんが?」
「若い頃、彼女は実家と両親を亡くして、あるホテルで部屋係をしていたんです。
そのときに、あなたの息子であるライドに襲われて裸にされ、犯される寸前のところを同僚に発見され騒がれて逃げました。
でも、彼女はそのときの恐怖から男性恐怖症になって・・・じつは今も温泉で療養してるんです。
しかし、ライドの恐怖は彼女にとって強烈で、未遂に終わったとはいえ、肌をあわせてしまって恐怖が離れないんです。」
「そ、そんなことが・・・あったなんて・・・。」