カラダだけの関係~冷血上司の惑わしの束縛~
私は冗談で片づけようとしたが、是枝さんの目が真面目になった。


「俺、冗談で女性を誘える男じゃない。小柳だって気づいているんだろ?」


「で、でも…私は・・・」


休憩スペースには二人だけ。


是枝さんは好機だと思い、私に迫ってくる。


「ま、待って下さい…是枝さん・・・」


「俺、本気だから…」



誰かが自販機を叩き、私達の間に水を差した。


「帯刀部長…」


是枝さんは部長の姿にヤバいと感じて、私から離れた。


「外回りから戻れば、先に休憩ではなく、葛原部長に報告が先だろ?是枝」


「帯刀部長の仰る通りです。小柳、例の案件は真剣に考えておいてくれ」


是枝さんは告白を案件扱いして誤魔化し、営業フロアに戻って行った。


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