カラダだけの関係~冷血上司の惑わしの束縛~
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宴会場。

メニューはホテル自慢の海鮮寄せ鍋。


私と佐藤さんは宴会場に入る頃には既に皆が、自分の好きな場所を陣取っていて、座る場所は限られていた。


「お隣、失礼します。帯刀部長」


「ああ」


悠来も私と同じ浴衣姿。

木村さんとの告白シーンを目撃してしまった直後。


悠来の隣は私にとって針の筵でしかなかった。


乾杯の音頭は営業部の葛原部長。


葛原部長の音頭も手短に終わり、宴会が始まった。


同じテーブルの久保田さんが率先して鍋の具材を豪快に放りこんでいく。



「久保田さん??」


「おかわり自由なんだから…早く食べろ。小柳」


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