Dance in the Mood
*2*
―夏
―海
―花火
―うちわ
―日差し
―汗
―温暖化
「遅いっっ!!!!」
「お待たせぇ!!」
待つこと30分、やっときたのに悪びれずに満面の笑みだ。
「ユウダイ遅すぎ!!」
「いやいやー、いいもの借りたから怒んないでよ」
「いいもの?」
すでに全員揃っていた他のメンバーも連れてユウダイが自慢げに歩く。
「ジャジャーン!!」
着いた先は…
「うそ!?」
「どうしたの!?」
「でかした!ユウダイ!」
様々な声がとぶ中で、ユウダイが一人誇らしげにいいはなつ。
「借りてきた!!」
私達はペタペタそれに触りだす。目の前にあるそれは小さな丸みをおびたバスだった。
「ちょっ…!ユウダイ!!誰から借りたの!?これ介護施設行く為におじいちゃんとかがよく乗ってるやつじゃない!?」
アヤの揺らし攻撃にユウダイの首から上がガクガク揺れる。
「…盗んだな。」
「…うん。それ以外ありえないね。」
ユウキとトモヤが冷静な判断を下す。
…いや、それは、犯罪。
「違うって!!これ、おれがバイトしてるペンキ屋で塗りかえて中古で売るやつ!少しなら使っていいって!!」