Dance in the Mood
みんなで楽しみながら移動していたことも手伝い、あっという間に時間が流れた。


到着した頃には一般でいうおやつの時間を回ってしまっていた。

なにはともあれ、


「海だぁぁぁああ!!!」


両手を上げて叫ぶ姿は正に中学生。隣に同じポーズをするユウダイ。目があってニアリと笑う。

ほとんど人がいない海。
鳥が飛ぶ。
波が音をたてる。
風が塩の匂いを運ぶ。

「うぉぉぉおお!!」


走りだして洋服のまま海へ飛込んだ。

「うわぁ…馬鹿だ、あいつら。」


浜辺に立って呆れる皆が並んでいる。

「あはははは!!!!」
「早く来いよ!!」

ユウダイとハイタッチして皆を煽る。


「ぅおしっ!!」

ユウキもTシャツを脱ぎ走りだして海へ入る。

私達の服は水を吸ってあっという間に重くなってきた。

「脱ぐぞ、スズ!!」
「…え!?あたし下水着じゃないし!!」

ユウダイがみるみるうちに脱ぎだす。

「俺の貸してやるよ!車の一番後ろの座席に置いてある!!」

「ほーい」

一旦浜に戻るとタイシがタオルを持って待っていた。
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