Dance in the Mood
アヤとトモヤがシートをしいてお弁当を広げだしていた。


「スズ、風邪ひいちゃうよ。」

タイシがタオル越しに私を包む。

こいつ…静かすぎていること忘れそうだったよ。

確かにタイシのいう通り、はしゃいでいてきづかなかったがまだ少し水が冷たく、風が吹くと寒い。

「大丈夫、またすぐ水入るから。」

タイシをタオルごと剥がして車に向かった。

車の後部座席には男物の短パンみたいな水着が転がっていた。

…これ、中身見えたりしない?

ま、いっか。と、適当にそれに着替えて上は下着とTシャツになった。

自分のバックから髪を結ぶゴムを取り出す。ひとつに結んでいるとバックでケータイが光っていた。

―メールだ。

『スズ、今日学校来ないの?』

…大学の友達、サヤカからだ。行かん。心で返事して皆の元に帰る。
あ、サヤカからもらったブレスレットなくしそうだから置いていこう。


「お腹減ったでしょ?ご飯食べよ!!」


アヤの声でみんなシートに集合する。

「メシー!!」


急いで皆の元に走る。

急がなきゃ自分の分なくなるっつーの。
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