Dance in the Mood
「うわぁ…すごいね、これ。」

ハート型の玉子焼き、華みたいなウインナー、ミッキー型のハンバーグ。

とにかく豪華だった。

「さすがミナミ、調理の専門行ってるだけあるね!!」

「お弁当は専門外だけど…ね!」


照れ笑いするミナミ。
さすが、女の子らしい子はやることが違うな…かわいいやつ!!

皆でお弁当をむさぼると、かわいかったお弁当もあっという間に空になった。
もう16時。みんな腹ペコだったのだろう。

「さ、食ったし、また海行くぞ!!スズ、行こうぜ!!」
「おっしゃ!!トモヤ、ボールだしといてね!!」

まったく、といいつつアヤ以外の全員が海に入る。

アヤはデッカイ帽子をかぶりタオルを首に巻いて一人で体育座りしていた。その姿はまるで農家のおばさんだ。

「海、入んないの?」

私もシートに座ってタバコに火をつけた。それに合わせてアヤもタバコに火をつける。

「日焼けすんのが嫌だからね。」

じゃぁなんで海の話持ちかけたんだ、お前…と思ったけどとりあえず黙っておいた。

―フゥ。
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