run and hide


「・・・ないよね~・・・そんなこと・・・」

「何が?」

 すごーい・・・音声自動返答つきの夢なんて、ゴージャスじゃない?・・・私、本当にラッキー・・・。

 布団にくるまれたまま私はくふふと笑う。

「・・・正輝が・・・・」

 私をぎゅう~ってして・・・

「ぎゅう~・・・して・・・」

 それからそれから、ちゅう~って、してくれたら・・・

「・・・ちゅ~・・・って・・・私に・・・」


 ――――――――んん!???


 私はばっちりと目を見開いた。

 はい!?あれ?ちょっと待ってちょっと待ってこれってもしかして、夢じゃ―――――

「正輝!?」

 私はガバッと起き上がり、ベッドの脇にしゃがんで目線を合わせている男に叫んだ。

「ん」

 ゆーめーじゃーなーいいいいいいいいい(泣)

 うわあああ!と叫んで私はのけぞり、ベッドを引っ付けている壁にぶつかった。

 ホンモノがいるがなホンモノが!!まーじで!こんなびっくりしたのって小3の時に全校朝礼の朝礼台の上で吐いてしまった時以来だ!いやいや、そんなことは今はどうでも良くって!


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