此音忌譚 ―コノオトキタン―


「ならば、結構ですわ」


 挑む瞳は、誰に向けるべきかも分からぬ心の棘。

 含んだ茶は、主の謙遜とは裏腹にひどく――甘かった。


< 24 / 61 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop