何度でもきみに恋をする(ほんとは甘いきみ)



「遅いわよ。
 早くおいで」

「うんっ」


椅子に座ると、私と紫万の隣の席が空いている。

なんか事件でもあったのかなぁ?


私の目線を知ってか知らずか、

「隣、まだいないわね」

と言う。

こくん、と頷こうとしたとき。



『きゃぁぁぁぁぁああっ』

女子特有の甲高い声、すなわち黄色い声が

耳を貫いた。

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