何度でもきみに恋をする(ほんとは甘いきみ)





菅綺くんは、長くて細い指を私の髪の毛にからませ、

「亜弥華の髪の色、綺麗だな」

なんて言う。


私の髪の毛は生まれつき栗色。

小学校のときはそれでからかわれるし、
中学校では先生に黒に染めろって言われるし、
散々だった。

だから、私はこの髪の毛が嫌い。
…な、はずなのに。


「そう、かな…
 あんまりいいことないよ」

少し、この髪の毛が好きになったかもしれない。

好きな人が褒めてくれたから。




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