何度でもきみに恋をする(ほんとは甘いきみ)
「は!?」
"話した"というワードに、紫万は今にも楓の胸ぐらをつかみそうだ。
ちょちょ、紫万さん!?
楓は紫万さんの彼氏でしょ!
そんなことしちゃだめだって!
楓も慌てているけど、私も慌てる。
「し、紫万落ち着こ!
なんでそんな怒ってるのか教えて?」
私が必死に紫万をなだめると、彼女は額に手を当て、ごめんとつぶやいた。
「ごめん、ってなにが?」
「…楓は黙ってて。
もとはあんたが言ったから…」
紫万は聞き返した楓をじろ、とにらむ。
「もう楓は菅綺と学校へ行っていいわ。
菅綺、楓に口止めしときなさいよ」
「…俺と亜弥華が付き合ってるのは事実だし別に言ってもいいと思うけど」
菅綺くんが紫万に反論した。