何度でもきみに恋をする(ほんとは甘いきみ)



「ご、ごめんなさい。
 悪意があったわけじゃなくて…」


あたふたと言い訳をすると、その男の子はふっと笑った。


「大丈夫だよ。
 
 俺は神宮 菅綺。よろしくね」


じんぐうすがき?

あれ、どっかで聞いたことがあるような…

あぁ、初恋の男の子もすがきっていう名字だからかな?



「私は笹城 亜弥華!
 
 よろしく、神宮くん!」


「あびか…?」

神宮くんは、眉間にしわをよせてなにかを考えるようにつぶやく。


「うん、あびかだよ?

 あ、あびかってゆう名前、からかっちゃだめだよ!
 これはね、パパとママがくれた、大事な名前なんだから!」


しかるように私が言うと、

神宮くんは「やっぱり…」と小さな声で言う。


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